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「ミス・ターゲット(第8話)」結婚詐欺の話がこういう展開になる面白さはあるが、それでいいのか?

この流れだったら、最後は上杉柊平と松本まりかが幸せになって終わりというのが順当なところでしょうね。鈴木愛理も、上杉を好きなのはわかるが、松本のことも嫌いになれないわけで、最後はアシストに回るという感じか?

というか、松本がセリフで言っているが、詐欺師として動いていた彼女を誰も悪く言わないのは、なかなかすごいことですよね。正直、こんなにみんなに愛される詐欺師はいないだろう。まあ、最後に出てきた沢村一樹は二人が一緒になることには反対なのでしょうね。鈴木愛理で良いと思っている。

で、鈴木愛理、3年前の詐欺師修行の演技と、和菓子屋の社長の演技はちゃんと変わっていて、なかなか良いとは思うのだが、この人も表情が足りない気がしますよね。慶應出てるのだから、頭はそこそこ切れるというのはわかるが、女優はやはり変わり身のうまさだと思ってるので、まだまだであります。

それよりも、今回、一番シーン的に面白かったのは、上杉の幼馴染の田中真琴が松本に「上杉を好き」と言わせようとするところだろう。二人とも酒が強いという設定の中で、それでも、松本がそれを言わないのは、詐欺師の嘘つき癖がついてるからだろうと私は思ったのだが、どう思います。

そして、今回は、八嶋智人が、刑務所から出てきていい人になってるというのが「なんで」と思ったが、まあ、話をまとめるための溶媒ですよね。八嶋という男は「不適切にもほどがある」でもそうだったが、ドラマの中の溶媒的役者なのですよ。そういう意味では便利。

だが、その子分は松本を許さないといい、それがきっかけで、上杉が大事なプレゼンから飛び出してきて怪我をするという流れ。これで、松本と鈴木が上杉を巡って明確に対立するようなことになり、さあ、上杉どうする?というところですが、彼の脳裏の松本は消えていないようですよね。

そして、前回、草餅は今作らないという話があったが、草餅は上杉と松本の出会いのシンボルでもあったわけで、そう考えれば、それを作ることで上杉のお菓子作りも元に戻って、松本への恋心もはっきりする形となるような気がしますよね。

しかし、このドラマ、先にも書きましたが、詐欺師の話なのに、出てくる人はみんないい人ですよね。ある意味、性善説の中でドラマが収束しようとしてるのだが、それはまずいのではと思ったりもしますよね。とにかく、特殊詐欺が手を変え、足を変え蔓延る時代です。もう少し、詐欺師は悪い人というところもちゃんと描いて欲しい気はします。

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