「ファーストペンギン(第7話)」一大危機がやってきて、チャンスもやってきて・・・。
「お魚ボックス」がとりあえず、軌道に乗り出して、奈緒は、農業水産省の松本若菜から、水産界のジャンヌダルクになってくれと言われる。奈緒のここまでやってきたことが、もっと大きなものを動かそうとしているわけだ。
そして、梅沢富美男をはじめとする抵抗勢力に大物政治家?の泉谷しげるが助言をすることに・・・。それと同時に、堤のところには3人の新人がやってくる。この中に、泉谷のネズミがいることを臭わせるわけだ。この辺りの脚本への臭いの埋め込み方はかなり上手いと思う。
そして、新人3人は思った以上に使えない感じだが、彼らの主張にも一理あり、いわゆる働き方改革をするには、こういう異分子が入ってこないと歴史が変わらないというのもよくわかる。そして、3人の中の大学出の小難しい男を、ネズミみたいに感じさせる脚本も王道であるが分かりやすい。多分、ネズミはラストで映る陸上部上がりの男だったのだろうが、そのせいで業務に最大の危機が訪れるのは、なかなか展開としては面白かった。
その、ネズミがやらかした船の転覆しそうになった話。漁船が網を引き上げる時に傾かないように、抑えの船がついているという話を私は知らなかった。多分、こういう仕事は、経験が重要であり、ミスなど絶対あってはいけないものなのだろう。そして、最後に梶原善が怒るように、自分の仕事にミスはないということは明らかなわけである。しかし、このイタズラを政治家が仕掛けるというのは、大問題だろう。このドラマ、フィクションではあるが、実話があるわけで、本当にこういう事件があったなら、ちょっと酷すぎると思う。
とはいえ、漁船が転覆しそうになり、漁師の皆さんが死にそうになる部分は、テレビとは思えない海洋アクションになっていた。この映像があって、やられた悪戯の醜さや、漁師が身体張って仕事していることもよくわかった。これをみると、ここから後半戦に向けて、改革は絶対に必要と思わせるわけだ。
だから、この事件が、奈緒が農水省でもらった質問、「お魚ボックスの一番いいところ」に繋がったりもしている。「漁をする時間が少なくてすみ、その分、海にお魚が溢れる」という答えにだ。ドラマとしても面白いのだが、ビジネスライクで見ていても実に興味深い話が多いのがこのドラマ。
奈緒が、ジャンヌダルクというのは最後に火炙りにされるので、別の名前がいいと、松本若菜にいうが、新しい肩書きも気になったりはする。来週は、その奈緒の講演会もあり、忘れていた貸し剥がしの話もまた蒸し返す感じである。地方のみにくい政治家をギャフンと言わせるまで、色々面白そうな気配である。あと、小難しい新人くんの成長も楽しみなところ。
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