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「恋はDeepに(第4話)」無理な話を、ちゃんとレールに乗せていく興味

ラストで「私、人間じゃないんです」と言って、去っていく石原さとみ。次回の予告では「後2ヶ月くらいしかいられない」と言う。人魚姫的な話なのは完全に開示された感じだが、まだ、4回目である。ここで、ドラマの1/3が終わったと言うような状態。と言うことは、このドラマはここからが本番ということだろう。それはそれで、面白い気はするが、ここまでで、脱落した人のことを思うと、この仕掛け、2回目くらいで開示してもよかったのでは?とも思うわけです。前置きが長すぎる感じ…。

そして、橋本じゅんも何か探しにいった星が浜の海に対する秘密みたいなものと、そこで石原と綾野が出会った意味合いみたいなものがドラマの核なのだろうということもわかってきた。海中展望タワーを作ろうとする綾野と、それを阻止しに来た石原が、どういう結論をつけるのか?という部分がここから始まる話なのだろう。後は、真実を知った綾野が、周辺の人たちからどうやって石原を護るのかというところが脚本の見どころ?

基本的には、ラブコメ的なドラマかと思ったが、コメディという概念はあまり考えていないようだ。今回、キスをした後に、石原が腹這いで困ってる様子は、魚だったが?そういうことなのか?色々演出側も表現方法に困っているわけで、ウイットに富んだコメディなものにはなっていない感じだ。

とすると、方向性は、正統派の時間制限ありのラブストーリーと、海洋開発と環境問題という2点で盛り上げていくしかない。まあ、主演の2人は存在感としては問題ないわけで、脚本次第で化ける可能性もあるし、やっぱり中途半端なドラマで終わるか?どっちなんだ?というところ。

結局、4回が終わったところで、「石原の正体が何か?」以外、あまり見どころがなかったのだ。周辺で彼女のことを疑っているのは、研究室でも一人だけだし、その辺りも、あまり話を広げてはいない。最初から出てくるYouTuberもあまり上手く使えていない。ドラマを面白くする活力に欠けている感じがここまでの印象。まあ、それでも観続けて、文句を書いているのは、石原さとみを観ているだけで、癒されるからだと思ったりもする。

石原の論文が雑誌に記載されることになり、履歴を教えてくれとの連絡もあった。正体が一気にバレるのだろうが、これから、石原が目的を果たすための活動する部分で、もっとスリリングさが欲しい。そして、綾野との恋模様には、刹那さが欲しい。多分、ここまでは、そういう要素が足りないのだ。

でもね、なんか、ラストシーンを考えてしまうんですよ。星が浜に平和が戻って、石原さとみが魚に戻るために、海に入って消えていくようなシーンを。本当に、人魚にしちゃってもいいのかもしれないが、なんかね…?というところであります。

とにかくも、作り手が何を作り、何を見せたいのか?というところがもう一つ煮詰まっていないような気がするんですよね。でも、来週も観ますけど。


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