「ムチャブリ!わたしが社長になるなんて(第8話)」熱い抱擁と解任と。恋物語がラストスパート!
ラスト、テレビドラマらしい終わり方。やっと告白できた男と、自分の地位を外された男がダブってくる。そして、次週予告では、松田は高畑の家に泊まっているようで、志尊と今週導いてきた恋物語は、そう素直には成就しないということだったりするのね。まあ、ここから2回くらいでまとめるのでしょうが、それなりにラストを楽しんでみられる形になったのでしょうか?
今回は、出世のためにデータを流していた志尊が、それが会社自体を潰すことになっていたということを知り、落ち込んで仕事をできなくなる話。そして、1時間、高畑が志尊をどう会社に戻すかという話になる。これをみていて気づいたのだが、高畑充希という女優の魅力の一つは声質だな!ということ。潰れかけた男をなんとかしようと頑張るわけだが、志尊が高畑を好きであったこともあるが、こういう声質の通る声で毎日来られたら、なんか、男は、そっちに引っ張られる形になるなと、私自身が思ったからだ。とはいえ、社内で高畑が社長らしくなってきたことは確か。まあ、主役が務まる女優さんは、それなりに貫禄がある。
とはいえ、志尊以外の部下はマイペースな感じで不思議な会社風景だったりはする。忍成修吾は、昔は志尊君みたいな役をやっていましたけど、こういう柔らかい雰囲気が似合う感じになってしまったのとか、山田真歩には、もっと毒吐いていただきたいのだが、脚本家はあまりそういうのが書けないのでしょうな勿体無い。最後に志尊がオフィスに帰ってきて、荒川良々が志尊が休んでいた原因が「痔」だと思っていたというのは、滑っているのだが、まあ、それがこのドラマのレベルということか?
そう、脚本自体がパラレルにさまざまな方向を進めるのが下手な感じなのですよね。だから、志尊のスパイ事件は松田翔太解任に繋がっているのだが、その派閥的なものが、高畑の会社自体に噂として流れてこない状況になっている。実際は、この会社が松田を庇わなければいけないと思うのだが、そういう感じには描けていない。そして、松田と笠松が対峙して、松田が笠松のソフトの権利を奪っていて、笠松はその復讐をしているということが明らかになるわけだが、この話によって松田を社長解任に持っていく話はいまいち流れが悪い。まあ、この話と高畑のダメ社長奮闘記が、今ひとつうまくシンクロしていないのだろう。
作り手としては、本質的にはラブコメを書きたいということでこういう流れなのだろうが、ビジネス面の描き方のいい加減さが、結局はラブコメの良い方向性をダメにしている感じはする。ということで、残りの高畑充希のドタバタに期待するくらいしかないのかな?
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