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「不適切にもほどがある!(第7話)」ローマの休日的な未来のデートからのムッチ先輩のミライヘノ一歩

ラスト、二度目のタイムマシン乗車で未来に一歩を記したムッチ先輩(磯村勇斗)は、「これは人類にとって大きな一歩」だと言いながら、息子の磯村に出くわすという、このドラマでもっともタイムパラドックス的な場面で終わる。というか、ムッチ先輩は、河合優実を未来から連れ戻したくて来た訳で、その頃には河合は過去に戻っているという面倒臭い流れを作って何をしようとするの?というのでしょうか?

今回は、総じて、今までの回の中ではあまりテンションが低めの回と言える。サブタイトルが「伏線回収しなきゃダメですか?」なので、フォーカスは脚本家の池田成志にあるのだろうが、このキャラが前回から、もう一つな感じがするのは私だけだろうか?ある意味、彼が宮藤官九郎の分身でもあり、だから、脚本が書けないというジレンマの中で1話を潰したとも考えるのは、考えすぎ?そして、彼がパソコンも使えないというのは必要か?まあ、彼自身が昭和親父であり、最先端の脚本が書けないというジレンマはわかるが、そこに対する阿部サダヲの絡み方も面白くないし、ファーストサマーウイカも無駄使いの感じがした。

ということで、そのシナリオとシンクロするように流れてくる、河合優実と岡田将生の未来デートの方が視聴者の目を奪う形ですよね。そして、これは伏線なき流れ。娘がお母さんに未来を楽しんでもらおうとしたプレゼント。それは、岡田将生を美容師にしたことで「ローマの休日」的なテイストを匂わせた青春ドラマ。スカイツリー、カラオケ、江ノ島、豪華な食事とスナップしていく感じはある意味昭和のドラマっぽく流れ、最後に河合が留置場に行き、網越しのキスという新しい展開は面白かったが、ここで、岡田がスマホを失くして無銭飲食する流れは、なんか、脚本のケツがうまくいかなかった感じが強い。

あと、今までうまくクライマックスに繋げていたミュージカルシーンも、このデートの中で使われるのではなく、吉田羊への中島歩の告白という形で使われるのは、今ひとつピンと来なかった。というか、この恋愛、必要なのか?

そんな、いろいろな勢いがつかないような展開ではあったが、収穫は河合優実が髪型変えて、変化を見せたということだろう。これは、彼女の昭和の時代感からの脱却になるのは確かだが、それが、彼女の生きる昭和において何を起こすのか?そう、このルックスの変化がドラマの伏線として生きるのか?は注目するところだが、「回収しなきゃいけないの?」と言われる回で起こったことなのでそんなに重要でないかもね。でも、河合は可愛かったですね。彼女、今年、一気にブレイクの予感はありますね。

まあ、10本の連続ドラマを作った中では、こういう無味乾燥な回もありますよね。次回に期待しましょう!

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