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「ムチャブリ!わたしが社長になるなんて(第10話)」ラブコメの定型的な終わり方も、前向きで清々しい感じは好きです。

ラストの会見前、ロビーで志尊が不意に高畑にキスすると、見つめあった後に高畑がキスをし返す。この時の高畑の表情がすごい色っぽくて吸い込まれてしまった。これを見ると、高畑主演で、もっと正攻法な恋愛ドラマを作ってみたくなる。主演女優が、男に惚れた時に最高の色っぽさを見せられればそれは上質のスイーツのような恋愛劇になると思うからである。

そう、このドラマは、あくまでも高畑充希の現在の演技力を目一杯使ったものになっているのだと思う。それが、社長になって全力で無理なことにあたり、解決して、それが楽しかったという役所にうまくシンクロしている感じの最後。そう、社長というものは、こんな感じでいいのかもしれないと思わせる感じ。これは高畑以外では、なかなかハマらないであろう。

あくまでも、このドラマはラブコメだから、松田が会社を取り返す部分は、結構あっさりと描いたということだろう。しかし、敵であった笠松将が簡単に会社を辞めて味方に名乗り出るとは?ここは、安易だなと思ったが、恋人として利用された片山友希が、荒川良々と忍成修吾に続いて、キレた演技をするところは、なかなか面白かった。この連鎖の芝居は、基準が荒川になっているから面白くなるんでしょうな。そして、こういう連鎖は現場の空気感でできてくるのだと思う。そういう意味では良きチームワーク?

そして、最後に気づいたのだが、高畑と松田が二人で掛け合う場面になると、二人の声質の響き合う感じがすごく心地よかった。ビジネスをする上でも、こういう会話の声質のシンクロ率みたいなものが左右することって絶対ありますよね。松田の声が実に意味深に聞こえるのに対して、高畑の声がストレートに前向きなのがすごくいい(表現がしにくい)。そう、社長が参謀を選ぶなら、こういう外から聞いても心地よく響きあう声の人を選ぶのがいいかもしれないなどと、思ったりした。世は自ら発信する時代。最近、自分自身、動画を撮っていてこの辺りのことはすごく気になる。

ドラマ全体としては、バランス感、安定感はないものの、高畑の存在感と表現力でなんとか持った感じですね。ネットでは視聴率取れないから、もう主演はないのではないかとか書かれてますが、そんなことはないですよ。主演を張って、ちゃんと全体をリードできる役者が高畑充希だと思っています。

ああ、最終回に優香さん、出てましたが、やはり彼女には女優の仕事もっとやってほしいですね。これから、まだまだ役の幅を広げられる感じがしました。

松田と志尊と高畑の三角関係は、志尊がここでは勝った感じなのだろうが、社長になった高畑には男たちがまだまだ寄ってきそうな感じがするのが、このドラマの意外性であったりする。そういうところも、松田がアフリカにいくという話も、至ってよくある定型的な話だったが、まあ、楽しめました。お疲れ様でした。


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