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「シェフは名探偵(第8話)」愛する人を思いやる気持ちが奇跡を起こす!

こんな、奇跡的な話がいろいろ起こるレストランというのはあるのだろうか?まあ、食事の席は知らないところでいろいろな奇跡を起こしているのだろう。というか、こういうお客様の内面を見破れるシェフがいるお店ならいってみたいとは思う。見えないスパイスがたっぷりかかっている料理が食べられそうである。

今回も2つの愛の話で、どちらも素敵な話だった。

まずは、新しいパン屋をパ・マルのオーナーが出店する話から始まる。その店主になる若い娘は、いわゆる昔ながらのメロンパンや惣菜パンはおきたくないという。そのこだわりが少しおかしい。そして、その店ができる近くには古くからあるメロンパンが美味しいというパン屋があるという。

そして、その古いパン屋が閉まったというニュースで、新しいパン屋の主人はその古いパン屋の娘だとわかる。両親には迷惑がかからないように、パンの種類が競合しないような配慮だった。そして、店の名前の由来の説明で、一気に感動させる話だ。そして、今回のもう一つの話は、この娘さんが持ってきたパンにつながっていた。

そのパン「ブリオッシュ」に思い出がある客(山本耕史)が、彼の外国での恋愛の思い出を話し、彼女の思い出のパンがこのブリオッシュだったという。そして、彼女を忘れられないという彼のために、SNSで動画を送ってあげる店の人々。バズった後に、幸せな回答が送られてくるという物語。SNSを使えば、簡単に外国とストーリーはつながってしまう。だからこそ、心の琴線に触れるストーリーが必要だ。送られてきた写真に涙できるのは素敵な話である。

今回の話は、パンにまつわるストーリー。そう、誰にでもパンの味に対する思い出はあるだろう。子供の時に好きだったパン。給食のパン。惣菜パンの濃い味の思い出。菓子パンの優しい甘い幸せな味。昨今は、外国からいろんなパンが持ち込まれているが、やはり、心の中、いや舌に染み付いた、子供の時のパンの味というのはある。そして、恋人が作ってくれたパンというのもなかなか忘れられない味であろう。美味しさとは美味しい思い出につながっているのだ。

そして、今回の最初には、シェフの父親の行方がわかる。父親は会う気がないという。まだ、父親との詳しい経緯が話されていないが、これも料理の味に秘密があるように思われる。そして、最後、多分、思い出のものであろう椅子が壊れる。物が壊れて次が最終回。悲しい話もあるような予感はするが、美味しい最終回を期待いたします。

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