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「ユニコーンに乗って」永野芽郁の不思議なオーラ感をドラマにどれだけシンクロできるか?

昨年あたりから、永野芽郁という役者には注目している。独特の雰囲気の素材であり、ドラマの周囲を確実に輝かせるような、持って生まれたものがある感じがするからだ。そう考えると、朝ドラ「半分青い」は残念だった。あれが傑作であったら、彼女の活躍はもっと早まったろう。

それを強く感じたのは、彼女の憧れの人となる、広末涼子と対峙するシーンだ。広末には、全く魅力がない。永野芽郁が広末を飲み込んでいる絵面になっている。広末に関しては、アップになると神経質でなんかいやらしい感じさえするわけで、このキャスティングは全くダメだろうと思った。元々、私は広末涼子という人には興味がないというか、そこまで感想に出る女優さんではないのだ。それは、私に対して光ってこないということ。だいたい、最後に出てくるような奇抜なファッションが似合わないのは困るのですよ。事故ったファッションに見えてしまうのは。

まあ、とにかくも、永野芽郁は、イキイキとドラマ上を走っていた。脚本は「ラジエーションハウス」などの大北はるか。そんなに奥深いドラマを書く人ではないが、人間の生き方、成長みたいなものを意識的に書ける人だという印象がある。初回を見る限りは、それなりのオリジナルドラマに仕上がりそうな予感。

ただ、ITに関する部分は、それほど新しいものは期待できないし、永野の会社の面子ももう一つ力不足の感じがする。だからこそ、この先にそれが化けるような話が書けるのかもしれないが…。久しぶりに見た、青山テルマ、まあ、自由な雰囲気は相変わらずだが、どこに行こうとしているのか?いや、脚本家は彼女をどこに連れて行こうとしているのか?面白いですけどね。

で、おじさん役の西島さん。おじさんと言っても、格好いいわけで、こういう役柄をスッとこなせると思えるし、こういう役を受けるスタンスが彼の役者としての魅力でもあるのでしょうな。永野と恋愛関係になっていくかどうかは知りませんが、面白いキャラクターになっていけばいいかな?と。

そして、ドラマを引っ張るのはITによる教育ビジネス。こういうところを舞台にしたものはゲーム市場が多いわけで、まあ、一つ冒険かな?とは思う。だが、この市場を儲からないと、上から叩き落とすような、広末発言は解せない。彼女の役のような人が、生涯教育という市場を想起させないはずもなく、やはり、広末の伝説のCEOみたいなキャラが穴だらけなのはこのドラマの大きな問題なようだ。

それは置いといて、永野たちが作ろうとしてるのは、大きなバーチャル教育空間なわけだ。こういう企画は世界のあちこちで出てきてるようにも思う。ある意味、ドラマの提案がリアルな世の中に影響を与えるようなものであったら面白いですよね。スタッフの皆様、頑張ってくださいね!

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