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「ラジエーションハウスII~放射線科の診断レポート~(第11話)」仕事をしている君が好きというのは、最高に好きだという言葉だろう!

あまり最終回らしさはなかったが、次に特別編があるからだろう。なぜに「特別編」と分けなければいけないのかは、理解不能。こういうの、テレビドラマの視聴者にはどうでもいい習慣ですね。映画化まで色々引っ張りたいのだろうが、ビジネス的な面が鼻につくのは良くないと思います。

ということで、シーズン2の最終回では、窪田の存在を本田が思い出したのか?というようなグレーな感じで終わりましたな。本田の留学はまだ先のようで、映画までどう引っ張るのか?

で、最後の患者は、工藤阿須加。さまざまな症状で苦しみ、一度は病院から放り出されるが、窪田の読影で、「ファブリー病」ではないか?というところに行き着く。調べると、この病気確かに厄介な病気だが、無理くり開かれたカンファレンスの中で、一人の医師もそこに気づかないものだろうか?その辺は、このドラマは医師を馬鹿にしすぎのようにも思える。そう、放射線技師がこのドラマでは圧倒的に仕事に熱心で、医師は権威だけに縋っているような描き方をする。この辺りは、圧倒的な面白さに通じない部分ではある。

そして、病院の存続をビジネス的に考える高嶋政宏の描き方も中途半端。技師や和久井映見にすぐ押さえつけられてしまうのは単純すぎる。この辺はコミック原作のかるさみたいなものを感じる。そう、色々とリアリティに欠けるところが多いのだ。でも、視聴者を納得させるのは、視聴者も知らない知識が物語に多いからだ。そこのところはコミックの生命線でもあるわけで、原作によるところが大きい。やはり、ドラマは構造をしっかり考えて、原作の穴のようなところを埋めていかなくてはならないだろう。その辺りが、最近の日本のテレビドラマに大きくなくなってしまったところだと思う。

オリジナルを作れる脚本家は、今はなかなか少ないのが実情。原作ありきのコンテンツ作りは世界中で行われているし問題はない。ただ、スタッフがまずそれをいかに優れた脚本に落とし込むかだ?それがあれば役者たちはついていくのだと思う。底辺は浅くても、日本の昨今の俳優の仕事が悪いわけではない。

このドラマに限って言えば、本田翼の演技を揶揄するような文章がネットに目立つが、彼女とて、優れた演出家にその気にされることで、まだまだ伸び代がある気はする。とにかく、画面に映える器量は持っているのだから…。多分、もう一つ喜怒哀楽の表情の振り幅に問題があるのだ。個人的には嫌いではない女優さんだ。もう一つステージアップさせる作品を彼女に提示してあげることだろう。

兎にも角にも、シーズン2はそれなりに面白かった。映画には少し期待する。シーズン3があるかどうかは、それ次第か?

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