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「インフォーマ」テレビの限界がどこなのかみたいなものになれば面白いですよね

最近のテレビドラマは、忖度しすぎて寸止めの位置もよくわからないくらいお上品(そうはいっても実際は、壊れて醜い人たちが作っていたりするのもある)なわけだが、このドラマはそういうのは最初から無しみたいな企画なようだ。だからか、カンテレ以外では放送されていないみたいだ。カンテレといえば、この間まで「エルピス」を作って放映していたところ。ある意味、そっち方向に舵を切り始めたのかよくわからないが、このドラマ、70年代のテレビドラマにあたりまえにあったような空気感が戻ってきた感じがある。関西地区以外の方はTVerで見ることができるのと、Netflixで配信中!最初からそれもあっての企画とも思える。

原作がサイゾーから出されている沖田臥竜という作家のもの。そして、総監督は藤井道人。「ヤクザと家族」を撮った彼だから、それなりに過激なシーンはお手のものという感じだが、この作品はそれ以上に過激になりそうではある。

初回から、上の写真のようなシーン。火だるまにされているのは大臣である。そういうネタの現場にいつもいるのがインフォーマと呼ばれる情報屋の桐谷健太。ゴシップ雑誌社の佐野玲於は、言われるがままに彼の運転手にされ、ポンコツ君と呼ばれる羽目に。あくまでも、情報屋のそばで記事を書くためだが、そんなことが吹っ飛ぶくらいの現場に連れ込まれる。

標的はただの反社という感じの連中でもない。大臣を火だるまにしたボス?は森田剛。最近、ジャニーズから独立してからなかなか雰囲気がたまらない演技が続く。こういう男と一緒にいる宮沢りえも最近、すこぶる雰囲気がよくなってきた。共にどういうものを日本のエンタメ界に投げてくれるか楽しみである。

とにかくも、暴力も血も出し放題な感じなドラマであるし、初回はそんなに話が進んでいるわけではないが、中毒的なものを感じるところがある。インフォーマ役の桐谷がまだ、今までの演技の領域を超えていない感じだが、これからどうヤバい感じになっていくのかは楽しみだ。その背後にいる女として、北佳那は少し役者不足な感じもするが、ラウンジで佐野をいじる感じは嫌いではなかった。警察の高橋和也もいい配役。

あくまでも、情報屋としてどんなネタを提示していくのか?それが、日本社会の裏側みたいなものに見えるネタなのか?いわゆる都市伝説的なものをどうフィクションとして面白く扱うか?というところが楽しみではある。まあ、リアルな政界や芸能界など、輝かしい場所の没落感がこういうドラマを作らせるとするなら、少し未来を見せてくれるようなものになってくれたらありがたいなどと思ったりした。とても楽しみな作品だ。

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