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「花咲舞が黙ってない(第5話)」地方の観光地の再編話からの銀行の合併話・・。

この5回目で、産業中央銀行の半沢直樹登場と盛り上がりそうな脚本ではあるが、その役が劇団ひとりなのは、バッタもの感が強い。まあ、彼はそれなりに真面目に演技してるし、それ自体には問題ないが、やはりこの役はもう少し売れた俳優さんにした方が良かったのではないか?

それはともかく、ドラマは、メガバンクの更なる合併問題が前に出てくることになった。こういう話は、21世紀初頭の話であり、そこからもう4半世紀が過ぎようとしている。ということで、このドラマの話はとても今描く必要がある話ではないと思うのだが、どう思いますか?合併による人員削減的な話が出ているが、もう、今やAIに置き換わる仕事はいらないとばかりに世の中が動いている。最初に、今田美桜が地方銀行の受付を手伝っているが、こんな姿、今の銀行で見ることは少ない。そう、受付などそんな大事な部署ではないからだ。

そして、今回の主なる案件。地方の旅館に融資するかどうかという話の中で、旅館で食事をすることを廃止して、周囲の食堂と協力して一緒に地方活性化するという話だが、こういう話も、ある意味、古臭い。まだ、ふるさと納税みたいなものもなかった時代だし、老舗旅館なら、やはり、その場で食事したい人のほうが多いだろう。ビジネスホテルという位置の宿泊所ならまた別だが・・。まあ、こういう話に銀行員が首を突っ込んで改革するみたいなのも、今はあまり聞かない話だし、21世紀初頭には、もう、銀行はそんなお節介をしてまで融資するビジネスはしていなかったはず。

そう、ある意味、ここでの主人公、花咲舞は、銀行の本来の姿を今の銀行にムルクリ当てはめて、事象を解決しようとしているわけで、今の銀行本体のビジネスの論理には必要ないことをやっているわけだ。そういう意味では、菊地凛子の論理の方が、今の銀行の論理なのだろう。でも、ドラマ的には、菊池は今田美桜にとても興味がありそうだし、最後には、二人で何かしそうなわけだが・・・。

でも、その目指すものは、今の時代に銀行に必要なことでもない気がする。そして、ここに半沢直樹を出してきても、爽快なドラマにはなりそうなきがしないのは私だけだろうか?

まあ、現状の旅館経営は、コロナ禍もあって、元のように活気が戻っているとも思えないが、そこに多くの融資をするだけの意味も感じない。そう、ここで、銀行合併の話とこの融資の話があまりリンクして見えてこないのが気持ち悪かったりもする。そして、今回は、花咲舞は黙ったままに合併する仲間とはいえ、仕事は他行に取られているわけで、ドラマ的にもしっくりこないですよね。

ドラマはターニングポイントにあるが、今田美桜の最近のドラマの中では、一番今田美桜が可哀想な感じのドラマになってますよね。後半、なんとかなるのでしょうか?

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