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「ラジエーションハウスII~放射線科の診断レポート~」気持ち良い続編の始まり。チームワークの良さで完成度は上がる

2年ぶりの続編。放射線技師が主人公ということで、違った角度から医療現場を捉えた作品として、前シリーズは面白く見ることができた作品。だが、前作は、主人公が医師免許を持っていることを隠していることでドラマが成立している部分があった。それは、結構スリリングな状況を生んでいたりした。そこの部分は、もうないよと言わんばかりに、今回の中で、最初から医師の腕を使おうとする窪田正孝。それは、本田翼に病院に戻ってこされるための機会を与えることになるのだが、シリーズとしては最後にはやはり窪田が医師としての腕も使うことになるのか?興味があるところ。

まず、導入部、窪田は日本に戻ってきて、本田の父のいる島に向かう。こういう導入は、原作の漫画的なものなのだろうか?主人公の性格的なものを表そうとしているのか?テレビドラマの導入部としては、よくある感じ。でも、好きである。

そして、散り散りになったラジエーションハウスの面々をどうやって集め直すかと思えば、広瀬アリスのメールで皆が行動を起こす。そして、和久井映見が会議で七味唐辛子を配りながら「七人の侍」を集合させるという設定。まあ、前回、最後に新人として入ってきた八嶋さんを入れると8人なんですけどね。初回は、この久保田を知らない八嶋さんだけが、普通の技師であるわけで、彼もこのシリーズの最後には成長するということなのでしょうか?

今回の病院内の体制を守っているのが、新しい院長の高嶋政宏。和久井には、歯が立たないという弱点でそんなに強固な敵ではないようだが、やはり技師たちの仕事を低く見ているものがいないと、このドラマ始まらないのですよね。

そう、今回は7人が集まったところで、プロ集団が動き出す現場を見せるというのが初回としてのミッションだったんだろう。前シリーズでも出てきたイッセー尾形の娘役の森カンナが、患者の一人。こういうふうに、観ている方が、知っている患者を出して続編を始めるというのも、視聴者にブランクを感じさせないで見せる技術だろう。上手いと思う。

そして、本日のメインの患者は、バイオリニスト役の田中みな実。ドラマに出るたびに役者顔になってくる感じもするが、何かもう一つ表情に暗さを抱えてるような役しかできない感じが弱い。表情が少ないんですよね。

兎にも角にも、第2シリーズが始まっているが、窪田と本田の関係が全く進展していないのは、漫画的な進み方である。終わりが見えない永遠に結ばれないカップルなのか?でも、このドラマでの本田翼が私は結構好きだ。力の入り用が緩い感じが彼女の魅力になっているからだ。もちろん、「絶対零度」などで見せたアクションもできる鋭い面も持っている女優さんだが、こちらの本田はなんか応援したくなる感じがいい。全体的には、露出ももう一つで伸び悩みを感じる女優さんだが、私はもっと可能性があると思っているのでまた注目!

とにかくも、知っているメンバーの診断レポート、楽しみにしたところであります。で、遠藤憲一さん、「ドクターX」にもちゃんと出ているのですね。病院、二つ掛け持ち、ご苦労様です!

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