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「Get Ready!(第9話)」肉親を救ってもらったことでの和解。そして、追い詰められる仮面ドクターズ

先週、妻夫木の過去が晒され、彼を医療界から追放した人物が鹿賀丈史だとわかる。そして、その娘の結城モエが倒れ、仮面ドクターとして妻夫木は鹿賀に対峙する。一旦は強く断る鹿賀だったが、最後には学会で自分の過去の不正を吐露し、そして仮面ドクターズに娘の手術を託す。そして、今回のラストで妻夫木に謝罪する鹿賀という設定。こういうラストは、結構、手塚治虫が描きそうな綺麗なラストではある。しかし、ここがドラマの着地点ではなかったようですね。鹿賀に関わったために、さらに妻夫木は警察に追われることになる。

そして、今までポンコツ警察だったところに、仮面ドクター対応として沢村一樹がやってくる。彼は、ドラマの最初に手術を断った伊武雅刀の手配した刑事。最後の患者は伊武なのですかね?と少し考えるのですが、予告編にはそれはありませんでしたね。

しかし、沢村一樹のやたら間をあけて喋る感じは演出なのでしょうが、今ひとつ変。ドラマの演出として、全体をコミック調にしたというような意志があるのでしょうね。まあ、全てがラノベ的な雰囲気を持っている脚本だからこうなるのでしょうが、沢村はそんなことしなくても格好いい刑事になると思うのですが?

で、仮面ドクターズ、最初に標的にされたのは、ジョーカー藤原竜也。外国でも医師紹介ビジネスをやっていたらしい。日本に拠点を動かしたことで疑われる。ということで、今回の鹿賀の話には乗らないようにしていた。グループの存続にはそれが必要であるのはわかる。

そして、エース妻夫木聡は、外国で死んだことにして、捜査の目をそらせる。とはいえ、洋菓子屋やってるし、顔もそんなに変わってないわけで、「これ、すぐバレるだろう」と誰もが思う。そう、妻夫木ももっと顔を変えたり変装して外を歩かないのは、少しおかしい。ということで、いや、鹿賀丈史の娘の手術が行われたことで、沢村は妻夫木の存在を確信するわけだ。

ということで、藤原は逃走したままに、そして鹿賀に正体がバレた中で、最終回を迎える。最終回を見なくても、今回が最終回みたいな感じもあったので、あまりワクワクはしない。そう、着地点も不安定なのは脚本家グループがしっかり構成を練ってないということだろう。結局、視聴者が、妻夫木というキャラにシンクロできないままにここまできてしまった。そう、彼の医療に対する態度はわかるが、もう一つその奥底にある人間性がわからないことがそうするのだろう。最終回、ぜひ、そういう一面を提示してほしい気はする。

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