見出し画像

「厨房のありす」"普通はすごいこと"というのが一つの大きなテーマにも思えますね

オリジナル脚本のドラマとして、なかなか力量感がある作品だ。そして、かなりの時間をかけたと思われる脚本のセリフを門脇麦が見事に読みこなして、ASDの患者という役をちゃんとこなしきってるのに感動する。彼女の姿を見てるだけで泣けてくる感じは何なのか?色々と変わった役をこなしてきた女優さんではあるが、憑依の仕方は今回が一番かもしれない。

そして、これ、こういう題材なら原作があるかと思ったら、オリジナル作品。玉田真也と野田慈伸の共作になっているが、化学的知識とASDの知識はかなり取材した上での脚本だとは思うが、なかなか凄い作品だと思う。

門脇がASDで普通でない役であり、それを見守る家族たちはそれなりに対応してる感じだが、前田敦子のべらんめいな感じの対応は、こうしてないと仕切れないということなのでしょうね。同じAKBだった、篠田麻里子がエロの方向に行ったと思ったら、前田は思いっきり邪険な方に行きましたね。と言っても、私は前田が女優をやってくのにはちょっと無理があるように今も感じてるのですよね。前田だから、これだみたいなものが見えてこない。

そして、門脇の父親の大森南朋がゲイだという設定は必要なのだろうか?そして、大学に勤めていて、生徒のゲイの相談にも乗ってるとか、ASDより大変そうな話が紛れ込んでいる。

で、もう一人の主人公と思われる永瀬廉がそこに飛び込んでくる訳だが、彼も何を隠してるのかは知らないが、妙なところにきたものだという感じの初回ではあった。

個人的には、化学というものは、受験でやって以来触れていないくらい、いまだにとっつきにくいとことがあり、ベンゼン環を見て拒否反応はないものの、その話を身を乗り出して聞くような理系ではない。そういう意味で、門脇の言ってることはほぼわからない。(まあ、視聴者のほとんどは分からないだろう)化学に詳しい人が見たら、かなり見方が変わるドラマなのかもよく分からないが、主役は料理であり、出てくる料理は皆美味しそうだったので、多分、このドラマは美味しく面白いドラマになる予感はする訳である。書いてる方はASDではないが、どうも「てにをは」がおかしくなってきた。そのくらい、見た後に、門脇の空気感に引きづられるということである。

初回では、門脇の母親が木村多江みたいな話が入ってきて、これが彼女の過去と未来を色々とザワザワさせそうな予感はしますね。そこに、永瀬廉の素性もシンクロしてきそうな気もしますが、とにかくも、それなりに色々勉強にもなりそうなドラマであるような気はします。結構、楽しみです。

この記事が参加している募集

テレビドラマ感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?