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「6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の憂鬱(第6話)」母親と恋人と、大切な思い出が散っていく感じが刹那いですね。

前回の「お父さん本当に幽霊なんですか?」という話が、次週につながってくるようだ。父親は本当に死んでいるのか?そして、母親は生きているのか?ドラマ後半戦、なかなか面白くなっていきそうである。

今回は、同窓会の話の流れで、まずは、本田翼がお母さんの写真を見せてくれと言い出す。その前に親父の断捨離の話がかまされていて、結構、ものは捨てられていなくて、「捨てようと思ったていたら、死んじゃった」みたいな話がおかしく描かれるわけだが、断捨離しすぎて、後で残しておけばよかったということもよくあることで、終活と言いながらも、捨てにくいものも多くある。人間など、本当にいい加減なものである。死んだ、その時点での風景がその人の性格を表しているとも言える。

そして、高橋がたった一枚残していた母親の写真を本田に見せると、本田は「私、この人知っている」という。そして、あとあと尋ねると、花火を打ち上げるビラをもらった喫茶店にいたのがその人だというのだ。まあ、そこに置いたのは父親だろうから、父親はその喫茶店を知っていた!つまり、本田になにか過去があって、彼女がここに来たというよりは、高橋の一家の秘密をバラしに来たみたいなところがあるようだ。

そして、同窓会の花火は見せるものの、同窓会自体は描かずに高橋の当時の恋していた女の子の話に。ここでも、高橋は一枚だけ写真を持っていた。というかスマホの中に。写真はあくまでもスマホのデータとして残すものになっている以上、こういう出し方になるのだろうが、何か今ひとつ温かみがないですよね。この辺り、写真の思い出をどのようにドラマに出していくかは、これからのドラマ作りの課題でもありますよね。全く関係ない人と、間違って共有していて、それが違うドラマに繋がるとか、まあ、そういうのってあまり、温かくない話になりますけどね。デジタルで体温を出すのは難しいのです。

そういう意味で、このドラマは舞台が日本家屋であるので、かなり温かいものを感じるし、その温かい中に、冷たい霊もマッチしやすいというのも面白い。ある意味、日本の家は、そういうものを一緒に抱えながらバランスを取って代々受け継がれてきたのでしょうね・・。

そして、その昔の恋人が、高橋の家を訪ねてくる。田舎の古い街ではこういう再会もあるのでしょう。なんか、高橋の刹那い表情が印象的でした。そう、昔の恋物語は、昔の時間が止まったままで冷凍保存しておきたいものでもありますよね・・。そして、高橋は振られた原因が分かったと言い出す。全て、先送りにしていたと・・・。そう、過去は戻らない。

そんな中で、親父の霊がいなくなり、外で昔の自分?に会ったりする。もはや、高橋はパラレルワールドを彷徨ってる状態?こういう話は好きです。そして、高橋の先送り癖がどう変化して、本田への恋心と結びついたりするのか?霊の出てくる話としては、金曜ドラマより、面白く作ってありますな。

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