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「Get Ready!(第10話)」命を救うために仮面ドクターズは存在し続ける構図

結局、藤原竜也だけが捕まって、そして釈放されたら、仮面ドクターズのチームは再度結成されるというラスト。まあ、世の中で救えない患者を助けるのはいいが、これ続けたら、また警察は追い続けるだろう。ここでは、沢村一樹も、患者を助けることを拒まずに、妻夫木を許してしまう。最後まで色々と隙だらけの脚本だったとしか言えない。

最後は、少女の手術。医者を負われた時に、少女を死なせてしまったトラウマが消えないという、今ひとつ冴えない感じのラストだった。結果的には、殺してしまった少女の母親に諭されて手術をすることにするという流れ。

そして、その手術中に警察が乗り込んでこようとするが、指示された場所が近くの違う場所だったという、これも下手くそな脚本。警察は藤原以外は捕まえられなかったということ。そして、藤原と沢村の取引があったようで、妻夫木は海外の案件を受けて日本を飛び出す。ここで、自分も妹を亡くしたことがあるという沢村の心情もわかるような、わからないような。そう、警察側は、結果的には人の命を守るものとして、妻夫木を生かすという設定なのだが、どうもスッキリしない。

あと、少女の患者を連れ出すエージェントみたいに鈴木亮平が出てくるのだが、これもわかりにくい。多分、藤原が欠けた穴を埋めるような存在ということなのだろうが、いらないカーチェイスなどもやって、唐突すぎる気はしますよね・・・。

結果的に、このドラマの脚本全体が、今ひとつ「命」に向き合ってるようには見えないわけである。確かに、最後に今まで治してきた人々がそれなりに世の中に役に立ってる姿みたいなのも流されるが、妻夫木の熱いそれに対する思いみたいなものは最後までわかりにくかった。

そして、最後に彼の元に、他の3人が集まってくるのだが、これも妻夫木のキャラが今ひとつ出来上がっていない中で再集結するわけで、あまり未来は感じませんよね。もっと、医学的な部分を濃厚にして、もっと「生きる」という意味合いを強く感じる脚本が作れていたならなとは思いますが、…。

日曜劇場枠で「ブラックジャック」のパクリをやるのは勘弁していただきたいというところです。妻夫木もやりたくなかったみたいな記事がネットに上がっていましたが、そういう意見で脚本がブラッシュアップされないのが問題だったりしますよね。

本当に、せっかく、それなりにお金をかけてドラマを作るのですから、もっとスタッフ、キャスト、楽しくできて、視聴者が十分楽しめるものを作って欲しいと思います。今更ですが、そんな感想しか出てこない作品でありました。


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