「ファーストペンギン(第2話)」トップを動かせば、元は動くという論理
ドラマのスピード感はなかなかだが、さまざまなハードルを飛び越え、2回目終わりに及んで、やっと「お魚ボックス」事業がスタートした。ドラマにスピード感があるとはいえ、事は意外に前に進んでいないのは面白い。この主役、奈緒という女優を選んだ事は大正解だろう。何があっても、変に落ち込むようなところがない芝居はとても心地よい。そして、困難をいっぱい抱えてるのに、ひとつを解決すれば、他もなんとかついてくる感じ。そう、最後に志田未来が部屋の情報を持ってきてくれるところなどだ。人生の勢いとはそういうものだ。世の中に起こることを全てポジティブに持っていけば、全ては回っていくのがこの世界である。そして、このドラマはそういう話なのだと思う。
そして、奈緒が「お魚ボックス」の事業がやりたくて仕方ないこと。多くの人に美味しい魚を食べさせたいという思いの強さが、全てである。昨日「北欧こじらせ日記」の項で書いた事と同じである。「好き」を仕事にすれば、周囲は勝手にいろんなものを引き寄せてくるという事だ。その本質がこのドラマでわかる人が増えるようなら、必ず、日本は変わって行くと思う。
しかし、この地の漁業を仕切る梅沢富美男の頑固なところはなかなかのもの。簡単に、奈緒が国に許しをもらったビジネスを潰しにかかる。そこに立ち向かう奈緒のめげなさも凄い。今風の「女」を使うわけだ。今や政治は女性を生かす施策をすすめれば株が上がるような世界である。それを見越して、奈緒の話を聞いた松本若菜は、大臣に奈緒のことを国会で話させる。この奈緒と松本若菜のコンビでこれから何が起こるのか?とても興味深い。
そして、梅沢は奈緒の話をもう一度聞き、握手までするが、その先で何を考えているかはわからない。まあ、このドラマ実話が元にあるので、そんなに予想だにしない事は起こらないだろう。まずは来週が楽しみだ。
今回、面白かったのはファーストサマーウィカ。初めにガンつけて、トイレに閉じ込めて協力を約束するという技。まあ、漁師町の荒い雰囲気をこういうところでデフォルメする感じが、ドラマ全体の雰囲気を壊してないから心地よい。そして、彼女と知り合う事で、流通にのらない、余計に採れた魚を「お魚ボックス」で売るというアイデアが出てくるのだから面白い。奈緒がなんでも、どこでもアンテナをはってる感じも好感が持てる。
そして、電話で助言を求める渡辺大知は何者?彼の存在がビジネスをどう広げていくのかも楽しみな部分である。しかし、奈緒、自腹で経費かなりかけてますよね。実在のモデルも、ある程度の資産というか貯金があったという事でしょうか?そのへんも知りたいところ。
で、次回予告、堤真一が奈緒に「社長になってくれ」と言っている。また一回りビジネスが広がって行く感じはとても楽しみだ!
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