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「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!(第2話)」"父さんはいつから間違っていたんだ"というドラマなわけですね!

第2回目もとても面白かった。このドラマ、今期のドラマの中でダークホース的存在。それだからこそ、このタイトルはどうにかならないかとまたまた思ってしまった。この主人公のおっさんである、原田泰造は至って、真面目に自分をアップロードしようとしているところが愉快だし、巷にこんなに真面目にそれに取り組むおっさんはいないから、結構、見ていて感動するわけだ。

そして、このドラマはホームドラマなわけだが、いつもいつも書いている様に、ここの家族も昔のような平穏な家族ではない。(平穏では今のホームドラマは成立しないということ)とりあえず4人家族であり、母:富田靖子、長女:大原梓、長男:城桧吏という普通に見える構成だが、母は韓流マニア、姉は腐女子で、弟は引きこもりのLGBTな訳で、ある意味、現代の混沌を絵に描いたような感じだ。そこに、昭和テイストの観念のおっさんが父親でいるというのは、考えれば不可解だが、それが面白い要素だったりする。

今回の話は娘の大原が、コミックカーニバルなるイベント(いわゆるコミケですな)に出展するために日々徹夜で頑張っていると、その当日に熱を出しいけなくなる。そこで、アップデートしたい原田は、「俺は営業のプロだ」とばかりに代わりに売りにいくという。まあ、仲間に迷惑かけない様にということで送り出される原田。途中で、前回、友達になった中島颯太が一緒にくことになり、現地に着くも、そこに待っていた仲間はコスプレしていて、もはや目が点になる原田。こういうおやじの対応の表情は原田さん上手いですよね。ある意味、彼だからこのドラマ上手く回ってる感じもする。まあ、そこで展開する仲間の勇姿はなかなか面白かったし、なんかワクワクする世界なのはわかる演出でした。

で、私が今回感心したのは、この現場に行けなかった娘役の大原梓の演技。彼女グラビア出身の女優さんらしいが、なかなか表情がにぎやかで良い。あと、クールな感じで出てくる時は仁和紗和に似た感じだと思ったが、彼女よりコメディアンヌには向いてそうだ。今年、期待できるかな?

しかし、主人公は会社では部下になんとか上手く溶け込みながら上司としての威厳も保とうとしていて、家庭ではそれなりに話せる父親を目指しながらアップデートしようと奮闘するわけだが、なかなか大変そうだし、リアルだったらこんないうまくアップデートの道は開かないだろうな。だいたい、ほとんどの人がそこに入るパスワードがわからないですよね。

で、今回のラストは、中島が夜の街で抱擁する姿を見たり、息子が綺麗の化粧して立つ姿に遭遇したり、まだまだ異次元対応が大変すぎる原田さん。とにかくも2024年の若者気質とおっさんの乖離風景を上手く描けてるドラマです。タイトルで見るの避けてる人たちにはオススメですよ!

そうそう、今回のセリフで「他人が大事にしてるもの、自分の尺度で否定するんじゃない!」というのがあったのですが、まさにこれが理解できないと現代は生きていけない気はしました。


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