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「日曜の夜ぐらいは...(第7話)」次のステージが始まる胸騒ぎ感

今週のメインストーリーは、宝くじの当選のお礼に行くところだろうか?椿鬼奴さん、売る時も良い味を出していましたが、こういう風に脚本に描かれるのは、結構、重要な役なのですね。もう一回くらい出てくるのかな?3人が当選報告をしに行って、その金でカフェを開くということを伝えに行った日に、椿はこの仕事を辞めるというシンクロ。彼女もまた一生懸命に生きてきたのに病魔に襲われたわけだが、そんな彼女を励ますようにやってくる3人は彼女からしたら天使だったろう。本当に、こういう脚本を描ける方は素敵だと思う。

そして、彼女たちの周囲の厄介な家族たちも少しづつ動き出す。矢田亜希子は、娘と母の引っ越した場所を聞きだす。今回はアクションがなかったが、次週以降、どんな登場の仕方をするか?しかし、彼女が何をやって生き延びてるのかわからないところがまた、ダメ女なりのリアルさを感じさせるところでもある。

清野のお父さんの尾美としのりのは、賑やかな家を覗きながらカレーが食いたいという。もう、悪さをする元気もないようだが、どう接触してくるのか?

岸井の兄の時任勇気は、話はするものの、岸井がタトゥーを彫ったことで家庭が壊れたことで今も岸井を責める。こういう未来に気持ちが向かないで過去を責める人間と一緒にいても家族は幸せにはなれないだろう。岸井が今描く夢と正反対のベクトルをここに持ち出して、幸せな気持ちの未来がある一方で、停滞する世の中みたいなものを描こうとしているのか?時任の心がドラマの最後で少しは開く感じになるのか?たかがと言ったらいけないかも知れないが、たかがタトゥーで生活が壊れることもあるにはあるのだろう。まだまだ、それくらい普通の人間のそれは日本人には異次元なものだということだ。確かに、たまに女の子が結構派手に大きい彫り物を見せて歩いてるところを見ると、違う怖いというか怯えのエネルギーを感じることはありますけどね。私的には痛い思いして彫る意味は全くわからないところ。

そんな中で、清野は店を辞めようと考えてるのに、他の従業員が2人辞めて、カフェの打ち合わせに出られない状況に。でも、そんな中で店長の橋本じゅんの仕事のやり方を認めてあげたりする。そして、今までの恩返しという言葉が出てくる。未来に光が見えたことで、心に余裕が出ているのだろう。こういう心の描き方も上手いですよね。

生見は、カフェでのアルバイトで、男の人との関わりがうまくできないことに気づき落ち込む。それでも、彼女、回を追うごとに芝居が生き生きとしてくることがわかる。まさに、女優としてメタモルフォーゼしようとしてるところなのだろう。ネットでも彼女の存在感を褒める記事が見られるが、なかなかこれからどう伸びていくかは未知数の女優さんだ。ただ、普通に美形なので主役を張れるかは微妙な感じがする。

あと、岡山天音は宮本と和久井の話し相手に。確かに、こういう雰囲気の男というのは昔からいて、子供の時はまず大変だったろうなと思ったりする。彼みたいな人は、LGBTとはまた違った形で自分の性の役割みたいなものの強制にうまく生きられないタイプなのだろう。そう、昨今はマイノリティーを紋切型に扱う感じになってきた。その心理的な深さによって、彼らの心はそれぞれ違う。そういう微妙なこともわからずに法律を作るというのはすごく危険だ。「AV新法」みたいのもそうだが、当事者の声がほとんど届かないままに、当事者の心の中がほとんどわからぬままに、心が壊れた国会議員が法律を作るという暴挙は本当にやめてほしい。

明らかに、ここに描かれる主人公は、世の中の、いや日本国の中で端の方に追いやられた男女たちである。彼らが「夢」を持つことで生き方が変わる物語だと私は思う。こういうドラマを国会議員の先生たちが見ることもあまりないのかも知れないが、「こういう人たちをどう思いますか?」と彼らに聞きたい感じはする。

とは言っても、「宝くじ当たったんだからいいじゃない」というくらいの感想しか期待はできませんが!!!

で、イラストで描かれたカフェのイメージによって、視聴者に「早く見たい!」と思わせるのはなかなか良いですな。本当に早く開店のシーンが見たいです!

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