「最高の教師 1年後、私は生徒に■された(第2話)」生徒たちを手懐けて、心を開かせていくのは教師の仕事か?
人間としてではなく、モノのように存在していた教師が殺されて自分の何が悪かったかを問いただす話である。そして、語られる生徒の心の中や、家族の状況に介入していく様は、単純に言って仕舞えば「金八先生」と同じである。そこまで教師がやらんと生徒は味方についてこないのか?ということ。いや、生徒が味方につくという表現はおかしいな。そう、毎回、対峙した生徒が自分の教育についてくるようになる様は、「七人の侍」的でもある。ここでついてくる侍に目的があるわけではないが・・。いろんな、過去のドラマのエッセンスを混ぜながら、ダークな学園サスペンスを作ろうとしているということだろう。しかし、なかなか見ていて心地よいドラマではない。言うなれば「ダークなブラッシュアップライフ」
今回は、前回、10万円貸してくれと言った山時聡真が主役。彼は、前の人生では、途中退学に追い込まれていた。それを回避するために家族を見張る形になる松岡茉優。彼はアルバイトをして、彼の母親の借金を返す手伝いをさせられ、弟たちにまともなご飯も与えられない生活。それを友人も使ってなんとか改善しようとする松岡。これ、なかなか危うい話である。こんなことで毒親が改心すればいいが、なかなか本質を変えるのは難しいというのが真実だろう。母親自身を教育し直さない限り、この問題は変わらないと思う。
その、母親役の中島亜梨沙。彼女、宝塚出身の人なのですね。ということで芝居はなかなかしっかりしていて、毒親をうまく演じてましたが、このドラマ自体が毒親をどうしたいとかではなく、生徒VS松岡というフォーカスなので、結果的には、この中島の改心話はこれで終わると誰も思えないところが、ドラマ的には弱いというかアバウトなところだ。しかし、この毒親話も昭和からある(つまり金八先生に出てきたような)古臭い話である。実際、こういう派手派手貧乏的な女は東京の街にもそんなに見なくなったように思えるが、どうなのでしょうか?昭和の映画の中で夏はシュミーズで徘徊してるような女ね。
結果的には、山時聡真が最後に芦田愛菜に一緒に帰ろうといい、いわゆる松岡茉優派閥ができていくことがわかる。その対面では、生徒たちが監視カメラの外で悪巧みをし、芦田に普通に対応しても一緒に帰らないという結託ができてきている。その末に、最後には、前の人生にはなかった「殺す」という殺人予告が黒板に書かれる。
そして、松岡には、夫の松下洸平との離婚話も出ていて、考えれば、なんで人生やり直して、こんな面倒臭いことやってるのだろうか?と思う見ている私がいたりする。まあ、エキセントリックにダークでホラーな学園ドラマを作りたいのだろうが、こんな二度目の人生なら、オオアリクイになった方が良いのかもしれないと思ったりする。
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