見出し画像

「親バカ青春白書」親子同級生という異次元での、古臭いキャンパスドラマ。

福田雄一の新作。ムロツヨシのために作られた作品なのですかね。親子で大学受かって通うという以外は、結構古めのキャンパスコメディである。だからこそ安心して見られるということなのかもしれないが…。

脚本演出の福田雄一は1968年生まれ。ということで、当時の学生の感覚そのままなのかもしれない。それで良いという居直りだろう。今回も事件が起こる場所は、昔のスーパーフリーみたいな連中のいるところであるわけで、今もこんなのあるの?あるかもしれないが、ないよね。

そう、みんなムロツヨシの学生時代に合わせるような感覚のドラマなのである。だいたい、今年はキャンパスを開いていないところも多く、こういうドラマを流すのも、何か今年の1年生には可哀想にも見えるわけである。

新しめのネタはユーチューバーが出てくるところだが、それも、実際に流している番組が出てこないのはつまらない!そういう部分も付け足しみたいに見えますよね。

永野芽郁、今田美桜はまあ女子大生という感じでもいいが、中川大志はそろそろ無理が出てくるのでは?そして、彼がムロが好きだというネタもあまりそそられない。LGBTがいて当たり前のキャンパスライフでもあるのだろうが、そレを強調することもないし、普通の恋バナで観ている方は楽しめるのではないだろうか?

そして、何故か、落研ネタが出てきて、ムロがみんなから存在を認められてしまうというのもあまりひねりがない。そう、全体にわたって、ひねりがないのである。永野や今田のファンが楽しめればいいという考えもあるが、深夜にやるドラマというよりは20時台が似合う感じの流れ。もう少しなんとかならないのか?

ムロと永野の親子が世間からかなりずれているというところが、このドラマの面白味だと思うわけで、そういう部分をもっと前に出すべきだなというところ。

観ている私としては、メインは死んでいる母親のガッキーなわけである。久々のテレビドラマ登場がムロの奥さん役ということで、何故?と思ったが、死んでいる役だから出番も少ない。それだけに、毎回、可愛いガッキーが出てくるということなのだろう。本当はもっと演技するガッキーが観たいけどね。初回の花火を観るガッキーのよこがおのラインの綺麗さにちょっと震えてしまった私であります。

初回では、演出が何を作ろうとしているのか、いまいちわからなかったが、その辺り、次回に期待というところ。でも、日テレのドラマの枠からはみ出してないんですよね。このコロナ禍で見せるのなら、もう少し違う何かが無いとと思ったりもする。その辺りは、今後のドラマ作りにすごい重要で難しいところだろうね。

とにかくも、テレビドラマというものが凄い危機的なコンテンツな上、このコロナ禍で、なかなか思うことができない。その中で、こういうコクのあまり無い出来のものができてくることは、かなり哀しいと思うわけであります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?