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「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!(第3話)」ラストのプレゼントシーンが感動的に見えるドラマなのだよね・・。

なんか、どんどん脚本が緻密になってく感じがする。原作の題材への扱い方が上手いのだろうが、脚本家の藤井清美って誰?と思って調べたら、青年座所属の人なのね。そして、連ドラ続けて書いた経験もあまりないみたいだが、これを見る限り、なかなかの達人に見える。

テーマはもちろん「おじさんのアップデート」なわけだが、LGBTなどの差別問題に対しての真摯な意見だとか、そういう人たちへの生き方へのメッセージが、普通と言われるの人々にも刺さる内容になっている。その気持ちをタイトルにしたのが「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」ということらしい。というのを、銭湯に行って考えて「タイトル回収」の3回目だった。それはわかったけど、このタイトルは違う気はするよね・・。

「おっさんのビースケ君がなんだっていいじゃないか!」の方が謎が潜んでいていい気もする。でもさ、初回から出てくるビースケ君話だが、その良さは一切わからないよね。だいたい、つけるの面倒じゃん。

今回は、中島颯太が原田泰造に友人(愛人)の父親の還暦祝いにプレゼントを贈りたいから一緒に選んでほしいというもの。結果的には、富田靖子の助言で店を選び、マッサージの道具を買うことになるが、ここで見つけたパスケースが今回のラストにつながるのは上手い流れだった。

そして、犬が機嫌が悪く(結果的には、原田を無視していたみたいだが)飛び込んだ動物病院の先生が中島の母親の松下由樹。そこで、「ゲイの息子さん」みたいなことを口走ってしまう原田だったが、そこで松下が、クマノミの話を持ち出したのは面白かった。私も知らなかったが、クマノミは一番大きくなったものがメスになり、その次に大きくなったものがオスとなって子孫を増やしていくという。それと同じように、動物たちの中にも同性愛はあるし、性の形はそんなに決まったものではないのだから、彼女は息子の生き方を尊重するというのだ。なかなかいい話なのだ。誰が少数者だから変だという考え方が根本的に間違っているわけで、まあ、考えれば性的な問題でなくても人それぞれに個性はある。岸田首相が、国民の思うように動かないで、なんでも増税で解決しようとするのも個性と思えば許される。(そんなことはないけどね)というように、原田泰造世代の人々は「これはこれ、あれはあれ」と洗脳されすぎていたというのが実際のところなのだろう。

だから、逆に今の個性の強い若者は生きにくいのである。そこで中島が、「苦手の人を皆嫌いになって避けていたらいけない」というようなことをいうわけだ。だから、原田と友達になれ、原田もそれにより世界が変わってきているのがわかるドラマになっている。

今、世の中のルールは、徐々に変わりつつあるのは確かだし、それをうやむやにしようとしてるのは利権を持ってるものだけである。利権を持たないものの方が多いわけであり、そう考えたら、世の中は自然に変わっていく。ということで、自民党もアップデートという言葉と共に変わってほしいものである。

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