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「Believe-君にかける橋-(第7話)」木村拓哉は、はめられたのだが、他はみんな長い物には巻かれてる件

最後に一ノ瀬楓が裏金を渡してるシーンが出てきて、「ブルータスお前もか」的な話になってきたが、それなら、彼はなんで木村拓哉が渡したデータを守ろうとしたんだ?色々と、解せないのだが、まあ、木村拓哉がたずねるみなさんは、「長い物には巻かれる」タイプの人ばっかりで、ある意味、このドラマがリアルに見えてきた。つまり、自分の守るものを「壊すぞ」と言われれば、壊されない方に靡くということ。日本の与党が、どんな悪さをしても、与党の座から降りないのは、そういうことと同じだ。そう、正義ヅラすると、阻害されることが多いのはわかる。だが、こういうフィクションまでもが同じような世界だと、もう嫌んなってしまいますよね。

そして、木村拓哉は「自分の設計ミスで橋は壊れたのではない」ということを明らかにしたいのだが、それなのに、最初には長いものに巻かれる感じで刑務所に入ったということが、やはり解せない。そして、外に出ると、周囲はみんな、自分の敵だったみたいな状況で、見ている方も人間不信になるレベル。見ていて、木村の味方を常に一人くらいつけていないと、見ている方には辛すぎる。そして、木村がただのバカに見える。まあ、木村はただのバカで最後に殺されてしまいましたというなら、放送終了後に見たいという人は多いだろう。

それはないだろうが、ここでわからないのは、橋を壊すことで誰に得があったのか?というところである。はっきり言って全くわからない。そして、木村を病院から逃した上川隆也は行方知れずになってるし、彼と連絡取り合っていた都知事の賀来千香子は、また橋を作り直す話をしている。頭の中で、この辺がまったく繋がらないし、東京に、今更そんなもの必要なのか?というところがある。

そう、もはや、東京に新しいインフラなどなくても良いのである。だから、神宮の森を壊してでも、なんか新しいことやってるふうにしたいわけだ。この橋の話も似たようなものなのですかね?ドラマ自体が、そんな現代の社会問題を抉ろうとしてるようには思えない。

そして、このドラマで不可解なのは、木村を追う、ジャーナリストが全く出てこないところだ。そういうのが味方になって、利権者の悪だくみを公にしていくような流れの方が面白くなる気はする。そう、味方だか敵だかわからないような斎藤工みたいな者は、視聴者を苛立たせるだけである。

結果的には、大規模な鬼ごっこを見せられてるだけな気がする。そして、北大路欣也が一度は木村の味方になろうとする感じなのに、すぐに掌返しするのには落胆した、あの傑作「仁義なき戦い 広島死闘篇」の主役を演じたとは思えない、ヘタレ役ですよね。こないだの「厨房のアリス」の時もそうだったが、こんな役を北大路にやってほしいと私は思えない。作り手もリスペクトがないし、北大路自身にももっとプライドを持って役を選んでほしい。

色々残念だが、一番残念なのは木村拓哉だからね。脱走などして何か変えようなど時代錯誤もいいところだし、行動自体がいまだにバカにしか見えないのは辛いですよ。

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