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「花咲舞が黙ってない(第8話)」働き方改革という時代にこの案件は古すぎないか?

営業成績NO1で表彰される京橋支店の様子から。そこには、表彰に来ていた部長の要潤と菊地凛子がいた。だが、表彰されて行員が喜んでいると思いきや、みな、暗い顔で覇気がない。そして、臨店に来ていた、山本耕史と今田美桜は、京橋支店のミスが多いという話から来ていたのだ。そして、行員に聞き取り調査。皆、残業はしていないし、問題はないというが、一人の女子行員が倒れてしまう。そして、夫から話を聞くと、毎日帰りが遅かったという。そして、山本は、夜中に行員が帰るところに出くわし聞いてみると、親睦会をやっていたという。全てが不審な中で、出勤データや、PCの管理データをみると、PCのログアウトの記録がないことに気づく。PCを強制終了してデータが残らないようにしていたということがわかる。

その辺りの証拠を持って、京橋支店に向かう今田美桜。強く、いつものように意見を述べ、山本耕史もサポートする中、行員たちもやっと本当のことを話すという結末。

ここまで見て、「こんな会社いまじゃありえないだろう」と思った人がほとんどだろう。銀行が反社組織にも見えてくる、この絵面は、ある意味、古臭すぎる。前からこのドラマについて私が書いている認識通りだ。

で、このドラマを作ってるのは日本テレビ。原作改変問題でいまだに揺れている局だが、それもあってか、多分、これ、原作を今に置き換えることを全くしていないわけだ。原作は原作通りに作れということか?だが、この働き方改革が普通に語られる現代において、こんな会社も銀行もあったら、即訴訟案件だろう。そして、過剰労働を脅かしてまでも煽るような上司は即刻左遷が当たり前の時代にこれはない。そして、このとんでもない上司がどうなったか描かないのもダメであろう。とにかく、原作者に頼んででも、原作を今のバージョンにする気はなかったのか?そう、銀行がコロナ禍でどうなったかみたいな話でもいいから入れて欲しいのですよ。

まあ、このドラマのクライマックスは、菊地凛子が恋人だった行員(平原テツ)の復讐をして銀行を変えることのようだということが今回わかるが、そこに至るまでがまどろっこしく、これだけ古臭い話を積み重ねた末にそれがわかるのは、連続ドラマの構成としては大失敗というところ。だから、黙っていない今田美桜の魅力もあまり感じない。

この原作は、ある意味、読者に世の中の矛盾をひっくり返すことで爽快感を与えるものだと思うが、それが、時代の周回遅れみたいなところにあってはついていけないというところでしょう。あと、今田美桜がいつも同じファッションみたいな役をやらされているのが、ちょっと辛いですよね。

まあ、最後に要潤がどんな間抜けな顔になるかくらいしかこの後の興味はない状況ですね。しかし、銀行で残業が全てサービスなんてことがあったりしたのでしょうか?プライドの高い行員たちにそれはないと思うのですが・・。

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