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「ラジエーションハウスII~放射線科の診断レポート~(第9話)」仕事の適正と、恵まれれない環境と…。

医療ドラマなのだが、今回は労働環境の問題というか、自己承認欲を満たされない男たちの物語。日本社会の中で、この回のように働くことに悩んでいる方は思いの外多いだろう。一生懸命努力しても報われない人、自分の得意分野に気づいていない人。でも、そういう人たちは、結構いないと困る人だったりするんですよ。そういうことが、よく見える社会にしないといけないということなのでしょう。

そう、今回は八嶋智人演じる田中福男の物語。いろんな業種で倒産やリストラにあってきた、八嶋の過去が語られる。しかし、カツラを被せて若く見せるやすい芝居にあった過去という感じ。そして、元妻が猫背椿。なかなか尻に敷かれていたような感じが刹那いですよね。ここでは、その妻にも、今の仕事が認めてもらえるような感じの終わり方。しかし、途中で、寿司職人やピザ職人になろうとする心の揺らぎは分かりませんな?まず、自分ができることがなんなのかわかっていない。そんな男が福男だったりするのですよね。そう、福とか幸とかの名付けは意外にプレッシャーがかかると思います。

そして、営業マンの石井正則が、同種の人物として描かれていくが、彼の仕事ぶりは、八嶋よりも数段上のように感じるし、まあ、言えることは、能力をうまく行かせていない。営業って、いわゆる専門的なものではなく、人間的な魅力をどう示せるかですものね。あと、喜怒哀楽をビジネス的にコントロールできないといけない。そういう意味では、これを書いている私には全く会っていない業種で、一度もやりたいと思ったことはない分野です。

そんな石井が、難聴とめまいに悩んでいた。結果的には耳の小さい骨が骨折していたということ。これ、私もよくわかっていませんでしたが、そういう小さい部品がうまく噛み合って、耳が聞こえているという話。かなり感動的でした。そう考えると、人間ってみんなすごいのです。医療とは、そんな人間の凄い機能を最大限に使えるようにメンテすることなのではないか?とこのドラマを見ていると感じますよね。そういう意味で、かなり面白い。

そして、話は最終章なのか、和久井映見がこの病院に戻ったきたわけがわかる模様。シーズン2はここを描きたくてここまできたのでしょうから、ここからが楽しみなところ。

また、本田翼が留学に興味を持ったようなふりがありましたが、今度は本田をアメリカに飛ばしてこのシリーズ終了ということでしょうか?恋はやっぱり実らない。ラストに向かって、ちゃんと視聴者に興味を持つように持っていく感じ、気持ち良いです。

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