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「マルス〜ゼロの革命〜(第3話)」道枝駿佑に振り回される大人達ってどうなのでしょうか?

3話目の最後に江口洋介の前に現れる道枝駿佑という図式は、ある意味、戦闘開始というところだろうが、どうも、脚本全体が子供っぽいというか、話自体にもう一つ重みを感じないのは、みんなが着ぐるみショーに振り回されてるからだろうか?いや、高校生が世の中の事件に頭を突っ込むのはいいのだが、それによって、ドラマのテイストが軽くなる感じに違和感を覚えるのだろう。

映像研のメンバーに、鍵開けの技術やPCのハッキングの仕方を道枝が教えたということになっているが、その現場も出てこないし、もう一つ、道枝が知的に見えてこないのもよくないのだろう。ある意味、彼のマスクが甘すぎてダークな臭いがしてこないのもある。そして、学校の教師が気にしながらもそれを野放しにしてるのなら、そんな教師達の姿を出さなくてもいいのではないかとも思う。そう、学校が舞台としてあることで、子供っぽいドラマになってしまうのでしょうね。

狼という着ぐるみを使うなら、もっと道枝に孤独な雰囲気を作って、学外で集めた若い集団で革命を起こすみたいな感じで良いのではないか。もっとハードボイルドの方に振ってね。

確かに、ネット配信という武器がある時代に、その使いようによってはさまざまな革命は起こせるだろう。でも、それを安易に使ったドラマが多すぎるのは最近気になったりもする。結果的には、「愉快犯」的なものが当たり前のように増殖するだろうからだ。最近は出てこなくなったが、飲食店でのNG行為をやってバスらせるみたいのは全て同じ流れである。こういう配信ゲームを描くなら、そのリスクも一緒に描いていかないといけないのではないか?ある意味、原作改変よりも大きな問題だと思う。というか、この作品はオリジナルだが、原作に模倣できる犯罪行為がでてきたとして、それを安易に映像化していいのかみたいな論議も必要だということだ。

前ふりが長くなったが、今回は不正を行っていた地面士を退治する話。しかし、悪い地面士役を尾美としのり。それを利用しようとして、利用された不動産業者が鶴見辰吾。二人が、道枝に処理される話である。二人とも白髪で歳とったなというのもあるが、なんか、みっともない役だなと思ったりもする。そう、ドラマのテイストが軽いために、もう一つこのレベルの俳優陣も学芸会に出てるような感じになってしまうのだ。いつもは、怯えてるような役が多い尾身が顎鬚まで生やして凄んでも、コスプレみたいに感じてしまうということ。

こういう地面士というのがいて、騙されないようにねということもドラマでアピールしないといけないことなのだと思うのだが、そういう本質の部分がどうでもよくて、最後のオチで鶴見の娘が映像研にいつものように迎えられるところで終わるみたいな感じは、やはり、学園ドラマの域を抜けていないのですよね。

なかなか、ドラマを見せるターゲットも明確ではないドラマで辛いですよね。結果的には、このドラマはテレ朝だが、日テレが量産してきたジャニーズ主演ドラマの流れでしかない。そして、そういうドラマの主演をやらされる道枝が時代遅れにも見えてくるのが私の本音というところだ。

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