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「クロサギ(第4話)」華麗に復讐開始も、敵は上海に!部隊が大きくなるほど詐欺も大きくなっていくのか?

4話目にして、主人公が復讐の相手に見事に詐欺を仕掛けて追い詰めるという図式。なかなか面白かった。M&Aの詐欺を行おうとした敵に対し、こちらは、もう一つ大きな会社を作って全ての資産をそこに移す。すると、敵が買ったものはすっからかんという構図。詐欺を仕掛けてから、どう事を動かすかのタイミングが大切ではあるが、なかなか面白い。ただ、この施策の立案は山本耕史が行なっているわけで、そういう意味では主人公が「やった!」という感じでもないのですよね。

その上、敵である坂東彌十郎は警察に連れて行いかれる。井之脇海が追いかけていた会社は、平野が仕組んでいたのとは全く違う会社。そして、その実証もつかめずに、警察は戸惑う。そして、坂東はもはやM&A詐欺はできずに、上海に飛ぶという流れ。

平野の敵が一筋縄では捕まらないのと、その裏に三浦友和が動いていることもわかるが、今ひとつ見ている方としては、その辺りがスッキリ整理できないまま次の章になろうとしているのは解せない。まあ、こういうことは小説などを読んでいてもよくあるし、原作がコミックなら尚更か。そう、あまり複雑なことは考えないでいいのだろう。あくまでも、この詐欺の話がワールドワイドに広がっていくことで、視聴者は面白がれば良いのだ。

そんな中で、今回も平野の家族感みたいなものに結構なフォーカスが当たっているように見える。ここに来てまた船越英一郎が接触してくるし、電話越しに彼の家族が出てきて、その後に黒島が出てくる。平野の孤独感みたいなものが、家族の死によって出来上がったことは確かだとおもうが、それを黒島たちがどうしてあげようというのか?この辺り、ドラマの本筋の詐欺話とのシンクロがうまくできていけば良いのだが、今のところその辺りが見えにくい。

そして、無理クリのように、黒島が平野に思いを寄せるようになるのも無理がある。黒島自身の心の描き方が薄いからだ。まさに、彼女の前作のヒロインのように、周囲の空気など関係なしに、ドラマの中に存在する感じもする。本当に、彼女はこういう役ばかり演じさせられる悪いスパイラルに入ってしまったのだろうか?テレビドラマでの主演女優の競争も激しいから、生き残れるのか?というところですね。

最後に、三浦友和は平野に坂東を上海で倒せみたいな事を言うわけだ。三浦友和の脳裏にあるものが見えてこないうちは、今ひとつ見ている方はイライラ感がさらにましそうであるが、兎にも角にも次の章に入る展開。山本耕史がどう使われるのかも気になるし、それなりに楽しみにできる感じではありますね。

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