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「花咲舞が黙ってない(第4話)」自分は偉いから、利権を好きなだけ使っていいという暴力が無くなる日はくるのか?

久しぶりに見た前野朋哉。今回は、なかなかクールな男。そして、その最初の登場が、1週間で別れたものの、今田美桜の元カレという位置。前野自身が、戸惑ったのではないか?というか、今田自身が、良い男を惹きつける磁石があるのかないのかよくわからない。ただ、この役の上では扱いにくい女であることは確かですよね。そう、正義の方ばかり見ている人間は扱いにくいように見られることが多い。

で、前野は、エンジニアリング会社の社長でもあったりする。彼、社長役も初めてではないか?このぼーっとした人相(失礼!)で社長役を任せられるとは?AVならよくあるが・・。そして、彼と共に会社を動かしてるような男、山西惇。彼が今回の主役といてもいい。元銀行マンの山西は、山本耕史の上司であったことがあった。そして、その際に、山本に自分が起こした失敗を押し付けたという過去があった。組織の中でのこういう話や恫喝されたような話は、基本的には絶対に頭の中から抜けないものだ。私も、殺したいと思った人間が10人はいる(殺しはしてないですよ)。だが、それが今生きる上での糧になっていることは確かで、見習うところはないが、彼らがいたおかげで今も自分の正義みたいなものがはっきりしているとは言える。

そう、今回の話の主役は山本耕史だ。こういう過去の話を今田の中に作るのが無理だということはあるが、ドラマ的には今田のトラウマ的なものを解消する話に持っていった方が面白くできた気はする。そして、そのためか、今回は山本の料理蘊蓄コーナーがなかった。前野にご馳走された寿司の席で何か言わせたかったですよね。

そして、山本と今田は山中周辺を休日に調べだす。というか、この話、銀行の案件ではないわけで、その辺もスピンオフ的な話に見えるのが弱い。(ドラマの勢いをつけるためには弱い話ということ)。最後に、山本と菊地凛子の因縁がある状況を見せるにしても、ちょっとこれは本筋とは関係なかったですよね・・。

そして、最後は犬のつけてるペンダントの中に重要書類が入っている鍵が入っていたというオチなのだが、最初の犬の撮り方を見て、多くの人がこの中に何か入ってるとは思いますよね。でも、こんなところに隠す意味はよくわからないし、ドラマ的なこじつけ的なものを感じました。そして、金庫に刷った書類を入れてあるって今時しないでしょ。今はデータを直近にプリントアウトする感じですよね。まあ、山中さんがPC音痴で何もできないという考え方はありますが、今の銀行でそういう人は最初に辞めさせられる気もしますし、大体、こういう人が銀行の経験だけで偉そうに他の会社に入り込む時代でもないでしょ。やはり、このドラマはひと時代前の、池井戸潤の思い出みたいなものをまとめた感じですよね。

本当に、昨今は銀行も、どういう会社に融資するかなどと直感で決められる人はいないでしょうし、AIを多くのことに導入する中で、もはや人の意見では機能しないということなのでしょう。それは、景気が上がらない一要因であると私は思いますけどね。

しかし、このドラマ、今田美桜の無駄使いに見えてきたな・・。

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