「マルス〜ゼロの革命〜（第5話）」テイストが少年ドラマの中で、大人が喚き、国家転覆とかいう世界に乗れないまま後半へ

次回予告に原田美枝子？そういうのを見てしまうと次を見ようとは思うよね。でも、この話、マルスが世の中を変えるとか、江口洋介が国家転覆を目論むとか、結構、大風呂敷なテーマを述べているわけだが、基本。舞台が高校なわけで、どうも見ていて、その世界にのめり込めない。これ、アニメならそういうことがないという話でもないだろう。

今回も、女子高生がホストクラブに通っていて、売掛金が払えなくなったとか？そんなことが起きていたら、まずはクラブの営業は停止だろう。そして、女子高生も退学処分というところ。話が「不適切にもほどがある」で描かれる昭和でもそれはない。そして、当事者がホストクラブで遊んでいるところをシーンとして描いていなくても、こういうあり得ない状況を描くのは、高校時代に普通に酒をん飲んでいた私がいうのもなんだが、現代のコプライアンス的にもだめだろう。そう、「セクシー田中さん」の問題も大事だが、オリジナルドラマとして、こういうのを描くのって、もっと気をつけるべきでは？テレ朝さんも危ういですよ。

そして、そんな事件に首を突っ込んだばかりに、今回のラストに階段から落ちて死んでしまったような泉澤祐希くん、どういう役よ？その前に彼、リアルで30歳なのに、高校生やってるんですよね。大昔の青春ドラマではないのですから、そういう配役にも、違和感がある。そして、そんなラストクレジットのバックに「アメイジング・グレース」って、ベタというか、おかしくないですか？スタッフの頭の中、どうなってんだか？

そして、「マルス」の中に内通者がいて、それが吉川愛で、彼女は江口洋介の娘って、今更、とってつけたような流れ。まあ、今時の高校生がPCとネットを使ってこのくらいのことができるのはわかっているが、昔と違って、思想が歪まないように洗脳されてる人も多いし、実際にはそういうアナーキーなことをというか、「革命」みたいなことを考えて、国を変えようなんて思う若者もいないだろう。まあ、そういう輩がいたら、日本も少しは骨太に見えるかもしれないが・・。

そして、吉川を仲間からはずさない道枝も、江口との本当の関係があるような気もするが、もう一つ、そこをじっくり考える気にもならないのがこのドラマの面白くないところではある。

実際、このドラマ、高校生が見てるとも思えないが、もし、見ているのなら、彼らに感想を聞きたいところ。「マルス」の仰々しい狼着ぐるみを真似する輩もいないみたいだし、色々、失敗しながら、ラストに向かってますよね。