見出し画像

【ロシア留学】なぜだかワルツが踊れるようになっちゃうロシア

ロシア文化はとにかく美しい

ロシアの素敵なところといえば、留学期間中にたくさん見つけてきたけれど、その中の1つに"文化の深さ"があると思う。

ロシアといえばバレエは外せない。
チャイコフスキーはロシア出身だし、ロシアにバレエ留学する人もいるくらいだ。
本場だからこそ、近くの都市にはホールがあるし、チケットも日本より全然お手頃プライスで簡単に手に入れられる。
ロシア滞在中には白鳥の湖を2回も鑑賞した。

ホストママと初めてバレエを観に行って、あまりに良くて帰宅後ホストパパに「すごいよかった!お気に入りすぎる」とバレエのダンスのマネ(手をあげて丸を作り、足は爪先立ちで回る)をしたら大いにウケた。
嬉しくなってピョーンっとバレエのダンスのジャンプもマネした。

バレエ以外にも音楽が盛んで、パイプオルガンのコンサート(こちらも当日サラッと行って入れる)にも足を運んだ。
音楽好きにはたまらない国だと思う。

このおじさんが持っている楽器は(おそらく)バヤン(Баян)という楽器で、わたしは後にこれを学校の先生に直談判して習うことになる。

●【ロシア留学】学校の先生に直談判して楽器を習うはなし(いつか公開)

音楽の次には、サーカスが有名なのではないだろうか。

わたしはそれまでサーカスを見たことがなかったので、それはそれは圧巻で、ずっとドキドキしっぱなしだった。
まさか動物園でドスンとしてるクマさんが玉転がしをしたりするとも思わないもの。🐻

そしてそしてロシアのシンボル・綺麗な玉ねぎドームの教会!

わたしの小さい町にもちゃんと玉ねぎつきの教会があった。
ロシア建築は教会以外も本当におしゃれ可愛くて大好きで、写真集出せるのでは?くらいたくさんの写真がある(しかし写真センスがないので出せない)。

この素敵すぎる文化有しすぎる国・ロシアにおいて、生きていたら無視できない大人気歴史キャラが存在する。

不動の地位を誇るプーシキンさま

プーシキン、というお名前を聞いたことがある人は一体全体どれくらいいるのだろうか?
わたしは全然知らずにロシアにやってきてしまった。
なんかだか「ピロシキ」みたいに美味しそうなお名前である。

アレクサンドル・プーシキン
ロシアの詩人、作家。プーシキンは、はじめて作品のなかに積極的に口語を取り入れて独自の語りの文体を作り上げて近代文章語を確立し、さらに新しい国民文学をも確立して後代のロシア文学に影響を与えた。

ざっくり言うなら「いまのロシア語を国に広めたすごい詩人」。
ドストエフスキーとかは知ってたけど、その人を凌駕するすごい人のようだ。

学校の教室にも一番左に君臨しているし、

レーニン様には負けるけれど、プーシキンの銅像もちゃんとある。
(今の今まで全然気づいてなかったけど)後ろの建物はプーシキン図書館のようだ。
そのほか、サンクト=ペテルブルクにあるプーシキン博物館も有名な観光地となっている。

プーシキンの人気はとにかく根強く、プーシキンにあやかったイベントが学校で開かれるレベルだ。
日本の学校で、そんな偉人に因んだイベント(織田信長会?とか?)なんてあった覚えがないな…。

そのイベントはプーシキン・バールと呼ばれるもので、プーシキンの詩を読んだり、ワルツを踊ったりする2年に一度の大イベントだった。

「プーシキンの詩、日本語で準備しといて!」
いつものように先生に勢い増し増しでリクエストされたので、いそいそと日本語訳を調べ上げ準備したけど

え、ワルツ…??
(なにゆえ…???)

(ワルツに慣れなすぎて休憩中少し仏頂面のわたし)

なんと大イベントすぎて、ドレスまで準備せねばいけないことになり、ホストママと急いで準備した。

ドレスがピッタリライン、お腹を凹ますのに必死

このとき留学して3ヶ月、ジワジワと体重が増えてきてきて、ドレスのためにお腹に力を入れて凹ますのに一生懸命だったのを覚えている。
ちょっとお腹の出が伺える写真もあるが、「頑張って凹ましているのね…!」と温かい目で眺めてもらえたら幸いである。

ワルツはなんと2日間で習得させられ、学校のどこかのクラスのナントカくんとペアになり披露することとなった。
(みんないっしょに踊っていたのであいにく写真はない)

ワン・ツー・スリーのあのステップをまさか刻む日が来るとは…

わたしはとにかく運動音痴のリズム音痴(吹奏楽部には致命的だった)で、みんなとズレがちだったのだが、ワルツはやりやすかった(気がする)。
意外と向いていたのかも…(笑)

日本語でのプーシキンの詩披露もうまくいき、なんだか表彰をいただいたりした。

日本では絶対できない、素敵な経験で、忘れられない思い出のひとつだ。
なんだかもはや舞踏会じゃない?


ぜひ一度、プーシキンの詩を読んでみては。

異郷にあっても
故里の古いならわしを尊び守って
明るく澄んだ春の祭りの日に
一羽の小鳥を逃がしてやる。
私はしみじみなごやかな気持になる。
何を宇宙に向って不平など言うことがあろう、
ただの一羽ではあるけれど、生きものに
自由を贈ってやることができたのだもの。
(プーシキンより「小鳥」)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?