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少年少女文学全集

小学校の頃読んだのは、これが一番だったと思う。

もちろん、そのほかの本も沢山読んだが、この本の量の多さには敵わない。

少年少女文学全集63巻?だったか、一冊がB5の電話帳ぐらいの分厚さだった本は日本編、中国編、アメリカ編、etcと延々と続いていた。

この全集で、世界一周旅行できるってわけだ。

比較的、子どもにもわかるように、カンタンな言葉かつ、少し短めに書かれていたため、
当時は「子どもに本物を読ませる機会を失わせる本だ。」とか、
新聞で騒がれていた。
今なんて漫画で、かなりはしょって、たくさん売れているじゃないか。

時代は、そうなんだよ。おじいさんたち。(自分の歳は棚上げしてる。)

私は、全部読んだことにとても感謝している。

日本編では、「椿説弓張月」(ちんせつゆみはりづき)という小説がかなりお気に入りだった

鎮西八郎(通称はちろう)を称した源為朝(みなもとのためとも)の武勇伝なのだが、とにかく強くなるまでに出てくる強者がすごい。

山の中で、その辺の鳥を弓で射て取っていたら、
石でとる人がいる。
その人は、指で石も砕く。とか。

最近ではサクセスストーリーお決まりの、
「専門のすごい人に出会う」場面なんだけれども、
当時は、それはそれは、ワクワクしました。

おまけに、琉球まで行って、暴れて味方にして帰ってくるなんて、すごすぎる。

本当に痛快エンターテイメントと呼べる。

曲亭馬琴作・葛飾北斎画って、これまた豪華すぎる。


椿説弓張月(ちんせつゆみはりづき)

大人になっても、なぜか全然読めない当時の文字の写真?
のようなものしかなかった。(北斎の絵だからかな?物語より、北斎の絵を観ろって感じ?)
ここ数年で、たくさん出版されたので、(波が来たね!)うれしく思っている。

子どもの頃に、この小説と出会ったことは、ターザンなどど同じで、
子どもの頃、苦境にあっても、
「世界は広いぜ!一発逆転までの準備期間だぜ!」
信じさせてくれたことにある。

そして、備えるべく「忍者の修行」とか、「中国雑技団の子供たち」的な本を
読むようになった。

なぜ?と今の私は思うけど、当時は、父親のシゴキに
「忍者になれる修行だと思おう。忍者になれるかも?」とか、
「ここをすり抜けられたら、中国雑技団に入れるかも。」とか、
アホなことを考えていたのでした。

なので、小学校の時は、父親が体をシバろうとすると、
「縄抜けの術の練習チャンスきましたー。」とばかりに肋骨を広げて、
「イタイ。イタイ。」とか言いながら、息を思いっきり吸うのでした。
押し入れの中に入れられて、父が行ってしまうと、
息を思いっきり吐いて、少しずつ縄を解いて、読書タイム。
もちろん、押し入れの中にセッティング済み😃

そうして、敏感さんで、気配を感じやすい私でも、楽しく生きられました。(ま、比較的ね♪)

史実では、極悪の源為朝さま、あなたは私の中のスターでした〜♪
おとなしくて、怖がりなくせに、うっかりハメを外してしまうのも、きっとあなたの影響です。

少年少女文学全集がなければ、絶対知り得なかった、「椿説弓張月」が、私の最初に影響を受けた本の一つです。

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