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トレランに必要なもの

どうも、ランニングハイ事務局です。ITRAのことをもう少し書きたかったんですが、サイトの工事が終わるのを待っているうちに「KAKITSU」の開催日がどんどん迫ってきました。そろそろ実用的な部分についても触れておきたいので、今回はこのテーマでいこうと思います。

1. トレイルランニングシューズ

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思いの外普通のランニングシューズでトレランをしている方も見かけますが、あまりおすすめはできません。ロード用のものではトレイルの不安定で変化に富んだコースに対応できないからです。

「値段もそれなりにするし何が良いのかわからない…」

こうした理由からトレランシューズに手を出しにくいという方もいるかもしれません。しかし、トレイルを安全かつ快適に走れるように色々考えられているので、実際よくできています。じゃあ一体何が優れているのかというと、筆者が特に感じるのは「グリップ力」と「ホールド感」です。

◎グリップ力
アウトソールのラグ(突起)によって地面をしっかりつかんで走ることができるので、下りやぬかるんだ地面でも滑りにくいです。また、このラグの配置パターンを工夫することでグリップ力を高めているものもあります。ラグが高ければ高いほトレイルでのグリップ力は増しますが、逆にロード部分で走りにくさを感じる場合もあるので、走るコースを想定したシューズ選びが重要です。

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◎ホールド感
アッパーやつま先部分が頑丈にできており、ソールには突き上げを防止する機能が備わっているので、トレイル特有の障害物(岩、木の根、トゲ等)から足を保護してくれます。また、シュータンやシューレース、ヒール部分にも工夫が施されていることが多く、よりフィット感の高いつくりになっています。このように、足全体がしっかりホールドされることで安定した走行が可能です。

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以上がトレランシューズのおおまかな特徴ですが、すべてのシューズがこの通りではありません。防水素材を使用してさらにサポートを充実させたものや最小限のサポートで素足感覚を追求したもの等、それぞれがユニークな特徴を持っています。また、シューズごとのサイズ感もロード用のもの以上に変わってくるので、実際に足を入れてみてから決めるのが良いでしょう。

2. バックパック

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ランニング用のバックパックは軽量で体にしっかりフィットするので、揺れが少なく走りやすいです。また、ポケット等の収納箇所が多く荷物を出し入れをしやすいのもポイントです。入れた物が中でぐちゃぐちゃになって欲しい時にとれないなんてことにもなりません。さらに、活動内容に合わせて容量(2L~20L超)やタイプ(ベスト型・通常型)を自由に選ぶことができます。

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特におすすめなのが、ショルダーベルトか背面部に水分補給グッズの収納ポケットがついたものです。これがあるだけで水分補給のしやすさが全然変わってきます。できれば以下のグッズと一緒にそろえておきたいところです(バックパックとセットになっている商品もあります)。

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トレランはもちろん、通勤ランや夏場のランニングでも活躍すること間違いなしなので、この機に購入してみてはいかがでしょうか?

3. レインウェア

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雨に濡れると、夏であっても想像以上に体温を奪われます。その放置はさらなる体温低下を引き起こし、とても危険です。最悪「低体温症」で命を落とすことにもなります。何より山の天気は非常に変わりやすいので、トレランをするときにもレインウェアは欠かせません。山用のレインウェアは性能が高く、汗による湿気を逃がしながら風雨もしっかり防いでくれます。

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そして、レインウェア選びの際にポイントとなるのが「耐水圧」と「透湿度」です。

◎耐水圧
1cm四方の筒に水を入れて水圧をかけた時に、どの高さ(mm)まで生地が耐えられるかを示したもので、レインウェアの防水性能がわかります。

・耐水圧300mm → 小雨に耐えられる(雨傘)
耐水圧2,000mm → 中雨に耐えられる
★以下がトレランで推奨されるレベル★
耐水圧10,000mm → 大雨に耐えられる
耐水圧20,000mm → 嵐に耐えられる
※水圧は自分の体重のかかり具合でも変わってきます

◎透湿度
生地1㎡あたり24時間で何グラムの水分(g/㎡)を外に出せるかを示したもので、レインウェアの蒸れにくさがわります。

・安静時の発汗:約50g/h → 透湿度2,000g/㎡/24h程度で十分
・軽い運動時:約500g/h → 透湿度5,000g/㎡
/24h程度必要
・激しい運動時:約1,000g/h→ 透湿度10,000g/㎡
/24h以上が望ましい

素材で見ると、耐水圧を重視するなら「ゴアテックス」一択です。ただ、軽量性や透湿性においてはゴアテックスより優れている素材もあります(以下参照)。

・ゴアテックス:耐水圧45,000mm・透湿度13,500g/㎡/24h
・ベルグテック:
耐水圧30,000mm以上・透湿度16,000g/㎡/24h
・パーテックスシールド:
耐水圧20,000mm・透湿度20,000g/㎡/24h

さらに、ランニングを想定して動きやすさや利便性(バックパックの上から着られる等)を向上させたものも登場しているので、選択の幅はかなり広いです。その中からしっかりと自分の用途に合ったものを選びましょう。

4. 補給食

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長丁場のレースでは、エネルギー切れを起こさないためにも自分自身でしっかり補給をする必要があります。そこでよく利用されるのがエネルギージェルです。必要な時に開封してそのまま摂取するだけで、持っていても全然かさばりません。その上、カロリーも高め(100kcal以上)で成分もしっかり考えられているのでとても便利です。

代表的な成分 ※製品によって異なります

・ナトリウム:汗で失われる電解質の成分(特に運動中は水だけでは不十分)
・クエン酸/アミノ酸(BCAA):疲労回復効果がある
・マグネシウム:足つりの予防に効果のある必須ミネラル

・カフェイン:覚醒作用がある ※摂りすぎには注意

◎代表的なブランド

人によって味や粘度の合う合わないがあるので、まず色々試してみてください。また、むやみに摂取すると気持ち悪くなる恐れがあるので、時には立ち止まってよく噛んで食べることも大切です。補給食は甘いものとしょっぱいもの、流動食と固形物のバランスを考えて準備することをおすすめします。

5. ヘッドライト

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山の中は暗くなり始めるのがとても早いです。そして、日が沈むと真っ暗になって本当に何も見えなくなります。一歩踏み出すのも危険な程です。ナイトランをする予定が無くても、道迷いや怪我によるロスで日が暮れてしまうことは十分にあり得ます。ヘッドライトを持っていないというのは、実は結構リスクが高いことなんです。

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ではどうやって選べば良いのかというと、まず光の量(明るさ)が200ルーメン以上というのが一つの基準になります。また、一部分だけでなく広い範囲をフラットに照らしてくれるかという点もトレランにおいては無視できません。加えて、バッテリー容量や重量、電源(充電 or 電池)など様々な違いがあるので、状況に応じた使い分けができるとベストですね。

スマホのライトではダメなのかという声もありそうですが、トレランで手がふさがるのは非常に危険です。また、先程挙げたようなスペックもヘッドライトに比べると落ちます。もちろん無いよりはあった方が良いですが、あくまで「予備の予備」という位置づけで極力使わないようにしましょう。

6. その他小物関係

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他にも緊急時に備えて持っておきたいものがあります。防寒・防風・防水効果のある「エマージェンシーシート」、スズメバチ等の毒液・毒針を吸引する「ポイズンリムーバー」、自分の存在を広範に知らせる「熊鈴・ホイッスル」がその代表です。また、最近はアプリやウォッチを使ったルート確認が一般的になってきてますが、故障やバッテリー切れに備えて「コンパス・地図」もあった方が無難です。いずれも安価で携帯しやすいものなので、もしもの時のために準備しておきましょう。

7. 終わりに

ランニングハイ事務局主催のトレランレースでは、比較的安全なコースを採用している関係で必携品は指定しておりません。ただ、決してリスクはゼロではないので、今回紹介したものの必要性はしっかり理解した上でレースに参加していただけると嬉しいです。

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ちなみに、筆者がよく利用しているのが「サロモン」です。トレイルランニングにかなり力を入れているメーカーで、一通りのものはそろえられます。また、初心者からトップ選手まで、あらゆる層をカバーしているのでステップアップもしやすいです。海外メーカーということで見かける機会は少ないかもしれませんが、製品の質は確かなのでぜひ一度試してみてください!

それでは!

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