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Running Power値をトレーニングに活かす


モニタリング

Running Functional Threshold Power (rFTP) が分かることで、ランニングトレーニングの効果・効率が良くなります。

1. トレーニングゾーンの設定

rFTPを基準にして、異なるトレーニング強度のゾーンを設定することができます。これにより、トレーニングの目的に応じて適切な負荷を選定し、効果的なトレーニングを行うことが可能です。一般的なトレーニングゾーンは過去の記事を参考にしてください。


2. トレーニングの効率化

rFTPを知ることで、各トレーニングセッションの強度を正確にコントロールできます。過度な負荷や不足な負荷を避け、最適なトレーニングを行うことが可能になります。これにより、トレーニングの効率を最大化し、効果的にパフォーマンスを向上させることができます。

Running Functional Threshold Power(rFTP)の求め方を簡潔に説明します。

rFTP(running Functional Threshold Power)は、ランナーが1時間維持できる最大のパワー出力を示します。この指標は、ランナーの持久力を評価するのに役立ちます。rFTPを求める方法はこちらです。

  1. 20分間の全力走

    • フラットで風の影響が少ないコースを選び、20分間全力で走ります。この時、平均パワー出力を計測します。

  2. 20分間の平均パワー出力を取得

    • パワーメーターを使用して、20分間の平均パワー出力を記録します。

  3. 20分平均パワーの0.95倍を計算

    • 20分間の平均パワー出力に0.95を掛けます。これは、20分間の全力走が1時間の持久力を正確に反映するための調整のためです。

    • 計算式:rFTP = 20分平均パワー × 0.95

この手順に従うことで、rFTPを求めることができます。これは、ランニングトレーニングの計画や進捗の評価に役立つ重要な指標となります。

3. 進捗の評価

定期的にrFTPを測定することで、トレーニングの効果を評価することができます。rFTPが向上している場合、持久力や全体的なフィットネスレベルが向上していることを示します。これにより、トレーニングプログラムの有効性を確認し、必要に応じて調整を行うことができます。

4. レースペーシングの計画

rFTPを基にして、レース中のペーシング戦略を立てることができます。適切なペースで走ることで、エネルギーの使い過ぎを防ぎ、最適なパフォーマンスを発揮することができるようになります。

5. トレーニング内容の多様化

rFTPを活用して、トレーニングメニューを多様化することができます。例えば、テンポランやインターバルトレーニングなど、異なるゾーンでのトレーニングを組み合わせることで、持久力やスピードをバランス良く向上させることができます。

6. 回復のモニタリング

トレーニング後の回復状態をパワーデータを使ってモニタリングすることで、過剰なトレーニングを防ぎ、適切な回復を促すことができます。

rFTPを知ることでトレーニングの質を向上させ、より効果的なトレーニングメニューを作成することができます。


回復のモニタリングに合わせて見ていくGarminの運動負荷(Training Load)

トレーニングの強度と量を総合的に評価する指標です。この数値は、最近のトレーニングデータに基づいて計算され、ランニングのデータを統合して分析されています。運動負荷の数値ゾーンは、トレーニングの効果を最適化し、過剰なトレーニングや不足なトレーニングを避けるのに役立ちます。
・目標とする試合にピークの状態で臨むことができる
・毎日の練習に目標・目的を持って取り組むことができる
・練習内容のマンネリ化を防ぐことができる
・オーバートレーニング、オーバーユース症候群の予防ができる

それでは、私の経験からGarminの運動負荷の数値ゾーンを見てみましょう。(参考まで)

  1. 低すぎる(0-49)

    • トレーニング負荷が不足しています。このゾーンでは、体力の向上が期待できませんが回復トレーニングとしては理想的です。

  2. 低(50-100)

    • 軽い運動負荷です。このゾーンでは、基本的なフィットネスの維持が可能ですが、パフォーマンスの向上は限られます。負荷の調整が必要になります。回復トレーニングとして理想的です。

  3. 維持(101-150)

    • 体力維持に適した運動負荷です。このゾーンでは、フィットネスレベルの維持が期待できますが、大幅な改善は見込めません。安定したトレーニングからバリエーションを増やすことが重要になります。

  4. 理想的(151-250)

    • 最適な運動負荷ゾーンです。この範囲では、適切なトレーニング効果が得られ、体力やパフォーマンスの向上が期待できます。トレーニングのバリエーションを取り入れて負荷耐性を作っていきましょう。

  5. 高(251-400)

    • トレーニング負荷が高く、効果的なフィットネスの向上が期待できる反面、過剰なトレーニングのリスクがあります。回復を確保し、回復度を見ながら継続トレーニングを行なっていきましょう。過度なトレーニングを避けることが重要です。

  6. 非常に高い(401以上)

    • 過剰な運動負荷です。このゾーンでは、オーバートレーニングのリスクが高く、怪我やパフォーマンスの低下を引き起こす可能性があります。トレーニング量を減らし、回復に努める必要があります。

運動負荷の管理

Garminのデバイスでは、運動負荷の数値をモニタリングしながらトレーニングを計画することで、効果的なトレーニングと回復のバランスを取ることができます。
以下のポイントに注意して運動負荷を管理します。

  • トレーニングプランの作成:週ごとの運動負荷の目標を設定し、計画的にトレーニングを行います。

  • 回復の重要性:高い運動負荷の後は十分な休息と回復を確保し、オーバートレーニングを避けます。

  • 多様なトレーニング:異なる強度や種類のトレーニングを組み合わせ、全体的なフィットネスを向上させます。

  • 定期的なモニタリング:GarminデバイスやGarmin Connectアプリを使用して、運動負荷の変動を定期的に記録して確認し、必要に応じてトレーニング内容を調整します。

Garminの運動負荷の数値ゾーンを理解し、適切に管理することで、効果的なトレーニングと回復のバランスを維持し、パフォーマンスを最大限に引き出すことができます。
トレーニングに深みがでますね!

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