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よい指導者は変態である

このnoteにアクセスしていただきありがとうございます。主に小学校から高校までのジュニアに向けて、陸上中長距離の指導をしています。今回は『よい指導者は変態である』というテーマでお送ります。

事前に述べておきますが、盗撮とかセクハラとかする変態って意味ではないですよ。指導者と変態というワードは、悪い意味で相性がいいので誤解を招きやすいです。

・変態指導者

変態指導者の定義は、以下のようなものです。

「陸上への思いが強すぎるあまり、人には理解できないことをする指導者」

この発想に至ったきっかけは、二人のベテラン指導者の方々と飲んでいたときの話からです。二人とも種目は違えど、全国入賞させた経験のある方で、私も尊敬している人たちです。その二人は同級生で、先生になってからもずっとあーでもないこーでもないと言い合いながらやってきたそうです。ときには喧嘩したり、朝までフォームについて語りあったり、共謀してお偉いさんに喧嘩を売りにいったり。「変態じゃなきゃできねーな!」と言っていました。酒の席のネタ要素が強かったと思いますが、私はなるほどと思いました。過去にそんな変態要素のある伝説的な指導者の話を聞いていたからです。

・中村清監督

あまりにレジェンドなので変態とくくると大変失礼かと思いますが、変態だと思います。以下、wikiから引用します。

再就任した際、中村は部員達に対し、「こんなに弱い早稲田にしてしまってOBの一人として申し訳ない。俺が謝る」といい、自分の顔を何発も殴ったという。
選手全員に強制的にスポーツ刈りを命じたが、その意を部員たちに汲み取ってもらえず[3]、苛立ちから地団駄を踏んで、足を骨折してしまったことさえあった。
「諸君はこの土を食べれば世界一になれるというなら、食べるか。私は食べる」と、やおら足下の野草の付いた土をつかんで口に含んだこともあった。

やばいでしょ...土食うか普通...。

と思いますが、私は大尊敬しています。瀬古利彦さんをはじめとし、中国電力の坂口泰監督や、金哲彦さん、遠藤司さんなどなど。指導した選手たちがさらに後進を育成し、というながれでその指導理論は全国に普及し、中村清監督の指導は今も日本の陸上界のルーツになっています。

これらの行動はかなりやばいですが、根幹にあるのは陸上に対する、選手に対する覚悟なんじゃないかと思います。覚悟の現れです。

・人づてに聞いたある高校の監督の話

これは人から聞いた話で、だいぶ話が盛られているのかなとも思いましたが、なかなかの変態性なので紹介します。

その監督は地元は中国地方なのですが、東日本の高校に赴任しました。陸上部の顧問になったものの、陸上は未経験でした。なので、自分の地元の強豪校の先生に直談判して、毎週中国地方まで陸上を教えてもらいに、車で通ったそうです。

やばくないですか..?推定10時間ドライブ、毎週ですよ?

昭和の時代の話なので今だと非効率かもしれません。ですが尋常ではない行動力です。

その監督の高校は駅伝でなんどか全国入賞しています。

・変態性は武器になる

ベテラン指導者二人の変態的な探求心

中村監督の変態的な覚悟

ある高校の監督の変態的な行動力

これらは間違いなくその人の強さであり、武器だと思います。それが結果に繋がってきているということは間違いないでしょう。

・自分の変態性について考えてみた

そこで自分には変態性はあるのか、それはなんなのか考えてみました。

考えてみたらありました、私の変態性。

それは「すべての選手を愛していること」です。

これも飲みの席で分かったことです。尊敬する指導者の方に、「嫌いな奴がいるのはしょうがない。人と人だから。そんな奴でもなんとかするのが俺たちの仕事だ」と言われました。理屈的には正しい。人ですから。嫌いな人がいるのは当たり前です。ですが私は”?”と思いました。”おれ嫌いな奴いねーな”と。それをそのまま口にして伝えてみたら白い目で見られましたがw

なんぼ言うこときかなかろうが、裏切られようが、選手のことを嫌いになれないのです。むしろ大好き俺のいきがい。そう思ってしまう。つまり愛。

私の強みは変態的な愛

字面がやばいですねぇ。

・まとめ

変態指導者とは

「陸上への思いが強すぎるあまり、人には理解できないことをする指導者」

これは強みであり武器です!もしあなたが指導者なら、あなたに変態性はありますか?


ちなみに私が指導する際大事にしているモットーは3つあります。

そのうちの一つは「愛する覚悟と将来への責任」


今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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