コーチングでいう『RAS（ラス）とスコトーマ』とは？

こんにちは。認知科学に基づいたコーチングを提供しています。（体験セッションについては記事の一番下に募集を掲載しています）

この記事では認知科学に基づいたコーチングでよく使われる言葉RAS（ラス）とスコトーマについて書いていきたいと思います。

認知科学に基づいたコーチングに関する記事はこちらにまとめています。よろしければ覗いてみてくださいね！

さて、「RAS（ラス）」と「スコトーマ」。聞きなれない言葉ですよね？聞いたことある方はきっと認知科学に基づくコーチングに触れたことがある方かな。

１つずつ説明していきますね！

「RAS（ラス）」

RAS（ラス）は、Reticular Activating System（ ラティキュア・アクティベーション・システム ）の略語で、日本語にすると、脳幹網様体賦活系（のうかんもうようたいふかつけい）と言います。（なんだか難しそう、、、）

一言で言うと「人間は、自分にとって重要なことしか見ていない」と言うことです。

人間の脳は毎日大量の情報量をインプットし処理しています。毎日、生活の中で大量に情報をインプットして処理していたら、莫大なエネルギーを消費することになります。大袈裟に聞こえるかも知れませんが、そんなに莫大なエネルギーを使っていたら生死に関わるんです。そこで、命を守るために、人間には不要な情報はインプットしないという脳の仕組みが備わっているのです。

イメージは扉のシャッターをみんな締めて、必要なものを見るために、必要な時にちょっとだけシャッターを開けて覗いている、そんな感じです。シャッターがしまっている部分は見えない（見ようとしてない）部分＝スコトーマ（この後説明しますね）です。

では重要か不要かは何が決めているのか？といえば実は単純で、自分にとっての重要か重要じゃないかなんです。

例えば、Aさん、Bさんが一緒に公園を散歩したとします。Aさんは最近新しい自転車が欲しいなと思っていて、Bさんは犬を飼いたいなと思っているとします。同じように公園を歩き、同じような風景を見て、同じように誰かとおしゃべりしたとしても、Aさんは自転車ばかりに目が行き、Bさんは犬ばかり目が行く。BさんがAさんに「さっきのあの犬、可愛かったよね〜。」と言っても、犬の重要性が高くないAさんは「え？？犬なんていたっけ？」となるのです。自分が今、重要だと思うものにしか意識が向かず、それ以外のことはほぼ見ていない、見ないようにしているのです。

では続いてスコトーマの説明

「スコトーマ」

心理的盲点の事。もともとはギリシャ語で「盲点」を意味する言葉で、眼科用語がコーチングで使われるようになったようです。

先ほどのRAS（ラス）で説明しましたが、人は自分にとって重要なことだけインプットするような機能がある、ということでしたよね。ということは見えていない部分があるということです。その見えていない部分のことをスコトーマといいます。

先ほどの例でいうとAさんにとって犬はスコトーマで見えていませんし、Bさんにとって自転車はスコトーマで見えていません。

では、このRAS（ラス）とスコトーマという概念がどうコーチングと関係してくるのかについて触れたいと思います。

RASを発火させスコトーマを外す

RAS（ラス）とスコトーマは何によってできているか？それは自分にとって重要かそうでないか、だとお話ししました。では重要かそうでないかは何によってできてくるのでしょうか？それはズバリ過去の記憶、脅威だったりします。人間は生存本能がありますから、死なないように過去の記憶によって重要かそうでないか決め、自分が脅威に晒されないようにどんどん蓄積していきます。それはいい意味では危険を回避すると言うことになりますが、見方を変えると、危ないことを避け、自分の世界をどんどん狭くしていっていると言うことです。

例えばCさんにとって新しい人と関係性を作ることに良い経験があって、Dさんにとって新しい人と関係性を作ることは面倒で煩わしい経験があったとします。すると、何か新しいプロジェクトをするときにCさんは新しい人に声をかけてどんどんリソースを集めていけますが、Dさんにとって新しい人と関係性を作ることは重要なことではなくスコトーマになっているのでリソースとして活用するという選択が出来ません。

RAS（ラス）とスコトーマは自分を守ってくれることもありますが、視野を狭め、選択肢が狭くなりそれにより自分の可能性を広げることを邪魔してしまうことがあるのです。

コーチングを受ける方の多くは、自分の可能性をより発揮したいとか、創りたい世界に向けて自分を前進させていきたい方々だと思います。「今」のままの自分ではそれが出来ないのでコーチをつけるのだと思います。

と言うことは「今」の自分では見えていないものを見ていく、そこに向けて自分を変革させていくことが必要ですよね。RASを発火させスコトーマを外していくのに必要なのは『現状の外のゴール』を作ることなんです。現状の外にゴールを設定すると、今までやったことがないことややり方がわからないことなので、そこに向かって必要となる情報を集めるためにRAS（ラス）が発火し、今までスコトーマで見えていなかったものが見えていくようになります。現状や現状の延長のゴールを目指して過ごしていたら自分の重要性は変わらないので、RASも発火しないし、スコトーマを外すことも難しいです。

コーチングでwant  toに紐づいた現状の外のゴールを作ることで、RASを発火させてスコトーマを外し自分の可能性を広げていきましょう！

コーチング全体についての説明についてはこちらに掲載しています。よろしければお読みください。

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