20世紀の歴史と文学(1934年)
満州事変から政治家の暗殺まで、ちょっと重い話題が続いた。
第二次世界大戦が勃発した背景にどういった動きがあったのか、いろいろと分かってきた人もいるだろう。
今日は、ちょっと一息入れる感じで文学の話題に入ろう。
本シリーズの1930年でも取り上げたが、世間を騒がせた谷崎潤一郎の再登場である。
その谷崎潤一郎だが、『文章読本』(ぶんしょうどくほん)という随筆を1934年に発表した。
『文章読本』とは、小説家が読者向けに文章の書き方を分かりやすく解説した読み物であり、川端