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保護犬の里親になれなかったあなた(と私)ができる保護犬を減らす方法〜ルンカのえげつない話。

記事を開いてくれて、ありがとうございます。犬雑貨RUMKA(ルンカ)の戸田です。今日は「保護犬の里親になれなかった人」と「ペットショップで”買ってしまった”」という方へ、コロナとブリーダーの法規制で増えることが懸念される保護犬。その問題に対して、私たちはどう向き合うかを書きます。先に結論を申し上げますと、私は出会いより別れ。つまり、どこで迎えるかよりも、どう一緒に生きて、どういうお別れをするかの方が大事だと思っています。それでは、どうぞお付き合いください。

保護犬とは?

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簡単にいうと、「家族のいない犬」です。

1)もともと飼われていたけど、事情があって手放された犬

2)迷子犬で保護された犬

3)ブリーダーが繁殖のために飼っていたが、繁殖できなくなったからと引退し、動物愛護団体へ預けられた犬

4)ペットショップの売れ残り(もいるらしい)

など、他にも事情がありますが、大体がこういうものでしょうか。まとめて保護犬と言われています。

どうして、今後、保護犬が増えるのか?

1)コロナペットブーム

コロナによる休校や外出自粛によって、ペットを迎える人が増えました。これまでは、犬に興味なかった人(他に旅行が趣味だった人など)による臨時的なブーム。最近ではコロナが落ち着き始め、外出や旅行者も増えてきたことにより、ペットが重荷になり、手放す人がいるのではと関係者はピリピリしています。

2)法規制

ここ近年相次ぐ、「多頭飼い崩壊」や「ブリーダー崩壊」。それに伴い、ブリーダーの飼育環境に法のメスが入りました。スタッフ1人につき、犬は20頭までの飼育と制限。また、高齢犬に無理な繁殖をさせないように、繁殖年齢を制限しました。そうすると、これまで30頭飼育していたブリーダーは、10頭を手放さなければなりません。ブリーダーは個人事業の枠で、家族経営が多いように感じます。(私の知ってるブリーダーさんは大体そう)。なので、スタッフを新しく雇い入れる力がない場合は、手放さざるを得なくなります。

「ペットショップで買ってしまった」と言わないで

こうした保護犬が増える背景には、ペットショップで売られている犬がいるから、という論調も多く、ペットショップで迎えた人たちが肩身が狭い思いをしていると聞きます。最初に申し上げたように、「どこで迎えるか」ではなくて、「どうお別れするか」が大事です。お別れは辛いものですが、お別れできることは幸せなことです。迷子になってしまって、そのまま再会できない人もいます。お別れできるというのは、実は飼い主の名誉。迷子にもせず、手放す事情もできず、ずっと一緒に生きていけたという素晴らしいことなんです。つまり、「愛犬を保護犬にしない」ということも大切なこと。

里親になれなかった人たちが何故いるの?

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一方で、「保護犬を迎えよう!」と志がある人が、残念ながら里親になれなかったという声も聞きます。実は私もです。それは何故なのか?条件を満たすことができなかったからです。

保護犬たちを預かっている動物愛護団体さんには、里親(飼い主)に求める条件があります。例えば、小さなお子様がいないご家庭。留守番の時間が短いご家庭。マンションのペット飼育条件。家庭環境の他に、動物愛護団体さんの自宅(預かっている場所、シェルター)から車で行ける距離や経済的な事情、年齢など、団体によって異なります。このような条件があるかのは「二度と保護犬にしない」ため。

団体さんは、自分の時間を削って、(時には自腹も切って)、その犬を保護しています。手塩にかけた子だからこそ、幸せになってほしい、その思いこその条件です。また、里親が一旦決まった子が出戻りすると、「次に保護できる犬」のチャンスが潰れてしまいます。

里親になれないからといって諦めないで(真矢みきさん風に)

これは、自分に言い聞かせていることでもあり、皆様にもご協力をお願いしたいことです。

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「愛犬を保護犬にしないさせない運動」

1)迷子犬にしない

(ノーリードにしない。目を離さない。ドッグランでも警戒するなどなど)

2)知り合いの迷子犬がいたら、できる範囲の協力をする

(ツイッターでいうRT、フェイスブックのシェアなどです)

3)保護犬たちの情報にキュンときたらシェアする

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(キュンなくてもいいんですけど、キュン!ってきた方がフォロワーさんにも伝わるかなと。うまく言えないんですけど、「かわいそうだから飼ってあげようよ」っていうのは、保護犬にとって何かが違う気がしてるんです)

4)保護犬も検討してみる

「検討してみる」がポイントです。「絶対保護犬じゃないとダメなんです!」じゃないんです。

大事なのは、最後まで一緒に生きられるか。だからこそ、自分に合う子、自分の家庭に合う子でなくてはなりません。無理して、保護犬にしなきゃ!ではなくて、検討してみる、家族で団体さんのホームページを見る、それだけでも大きな一歩です。そうした中で出会いがあるかもしれません。「うちの犬は一人っ子でいいやって思っていたけど、今の子の弟、妹にしてもいいかも」って思える子も現れるかもしれません。それもまた新しい発見ですよね。

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ルンカのお客様で実際にあった話。「年齢のこともあって、犬をもう飼えないけど、寂しい」と悩んでいたお客様何人かに、譲渡会やホームページを教えました。すると、少しお年の子だったのもあって、そのお客様たちとも条件的にバッチリ。新しい家族との暮らしを生き生きと語る表情を見て、私も泣きました。実は、保護犬は「子犬はちょっと」と思っている(少しシニアな)飼い主さんの出会いの場でもあります。保護犬を直接迎えなくても、あなたの力で保護犬を減らすことができます。

5)健康で働き、安定した生活をする

これ、一番大事で難しいです。我が家の長女犬・ひなは、一人暮らしのお年寄りが施設に入るからと我が家にやってきました。私の兄は事故で亡くなりました。そのため、兄の愛犬を叔母にお願いした経緯があります。どんなに大事に思っていても、病気や死には逆らえません。健康に気をつけて過ごしていきましょうね。愛犬のために。

まとめ:あなたの力で保護犬は減らせる

最近、保護犬、保護猫を迎える芸能人もテレビで紹介され、なんとなく、「保護犬ブーム」みたいな風潮を感じます。すごく素敵なことだけれども、なんとなく、違和感を感じることもあります。保護犬の飼い主=偉い、ペットショップの犬の飼い主=???という何かを感じたりもしています。(うまく言えなくてすみません。たまに「ペットショップで買っちゃってごめんなさい」って言われることがあって、なんで謝るのか分かりませんでした)忘れないでください。「保護犬はもともとあってはいけない存在」なんです。極論かもしれませんが、動物愛護団体さんも本当はなくてもいい社会になってほしいです。

みんなが責任を持って最後まで犬と暮らす。暮らせるように努力する、もしくは支え合える世界でなればいいと思っています。

ちなみにルンカはその一環で迷子探しマニュアルを作り無料配布をしています。

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迷子探しポスター

A4で印刷できます。(8つ折り)

できることをやる、それだけで救える命もあります。まずは、自分のすぐそばにいる命と向き合って、自分の命と向き合っていきましょう。

素晴らしきワンダフルライフを。長文にお付き合いくださり、ありがとうございました。

犬雑貨RUMKA

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