会社見学に来た就活生に「うちの会社には来ないでほしい」と説得した話

こんにちは。
まつだです。
お久しぶりの更新です。

今回はファッション関係ではなく自分が働いている会社に会社見学にきた就活生との話を書いていきます。

去年(2021年)の11月頃にデザイン関係の大学に通う学生から会社にメールが届きました。
内容は
「来年から就活なので色々情報収集していたらおたくの会社を見つけて興味があるので見学させてくれい(本文はもっと丁寧)」
という内容でした。
(補足:自分はデザインの仕事もしながら人事関係も少しやっています)

日程を調整し12月上旬に会社にきてもらいポートフォリオ(作品集)を見たり、なにがしたいのか、なにができるのか等ラフな面接のような内容と会社説明をしました。
正直、その場で採用でも良いくらい受け答えもでき、センスとポテンシャルもありました。
でも、その子のやりたいことが会社の今後の動きを考えるとすぐには出来ず、今後を考えてもやらせてあげられることが難しいと感じました。
また、この子のセンスとポテンシャルはうちでは持て余すと感じたので応募があった際には落とそうと考えました。
ただ、ポートフォリオの作品の見せ方がいまいちで来年にはインターンの選考も控えていると言っていたので個人的にその子の就活のアドバイスをする感じで「ポートフォリオの修正したほうがいいと思う箇所をメールで送りますね」と言って終了し、後日修正箇所を送りました。

しばらくして、その子から「指摘箇所を修正したポートフォリオをつくったので見てもらえませんか」と連絡があり業務終了後待ち合わせをしファミレスでご飯を食べながらポートフォリオを見ました。
指摘箇所は問題なかったが新しいページの追加や既存のページに変化があったのでそこに対してもアドバイスしていると、
就活生「学校の先生でもこんな熱心に見てアドバイスくれないですよ。
お願いしたのは自分ですけどなんでここまでしてくれるんですか?」

僕「インターン控えてるっていうのもあるし、話せばやりたいことがわかるけどポートフォリオだけでは伝わらんから技術とセンスがあるのに勿体ないと思ったからかな。」

就活生「けどここまでしてくださるのは珍しいというか初めてで・・・
インターンも何度か参加しましたけどアドバイスくれる人はいませんでした。」

僕「インターンだからやったかもしれん。就活やったらどうなんやろ。僕が見る側やったら少なくともさっき言うたとこは気になるな。」

就活生「でも、ここまでよくしてくださって応募しないのは失礼ですかね。会社見学した感じ雰囲気もよかったですし、まつださんと働きたいです。」
一番困ることを言われました。僕と一緒に働きたい。
僕「僕と一緒に働きたいと思ってくれるのは嬉しいし応募せなあかんと思うんは全然失礼ちゃうよ。」

就活生「いやぁ、でも、なんか申し訳ないなって思いますし会社もいい感じやったんで」

僕「じゃあ、会社見学終わった後に考えたこととか全部話すわ。
結論から言うと応募してきたら落とすつもりでおった。
理由はうちの会社では○○くんのやりたいことは数年はできやんと思うから本人がやりたいことがあって入社しても可哀そうやし、ポテンシャルあんのに発揮できる仕事がないのが勿体ないから。

それにうちは○○くんがやりたいことのプロはおらんで成長できる環境が整ってない。CG、デザインっていう面では僕は色々言えるけどやりたい分野に関しては客観的なことしか言えへんでそれがプロからみて、業界的にっていうとこで通用するんかはわからん。そこで成長させてあげれやんから申し訳ないなって思う。

今回僕がポートフォリオを見てるのは会社としてじゃなくて個人として就活のアドバイスをしたかったから。それは、うちではやりたいことがやらせてあげられへんで他で頑張ってくれっていう意味を込めて。

そんで、僕に対して失礼とかは考えやんといてほしい。
僕としては○○くんがうちじゃなくてちゃんとやりたいことができる会社に入社して何年後かにネットニュースとか雑誌とかでデザイナーとしての○○くんが紹介されてるほうが嬉しいしあの場で僕は○○くんを採用せんでよかったっていう安心にもなる。やで、気を使ってうちの会社に応募してくるほうが僕的には失礼というか、え?って感じなるな。

うちはもう最終でええ。行きたいとこ全部あかんくて就活どうしようってなったら応募してきてくれ。ほかの人と話してる感じほしいくらいの勢いやったで多分就職は出来る。ただ、転職を前提として入社してくれ。
何回も言うけど勿体ないし知識、技術は年いってもがんばればなんとかなるけど年齢は絶対取り返せやんし一番の強みでもあるから早めの転職を視野に入れてほしい。在籍してる間は僕も教えれることは教えるし営業の立ち回りもして仕事取ってくるような動きもする。
けど、ほんまにやりたいことをやってほしいからうちきても転職はしてくれ。」

就活生「そんなとこまで考えてくれてたんですね。申し訳ない気持ちですけどほんとに最終どうしようもなかったら頼らせてください。」

この後は趣味の話とか面接についての話をして帰りました。

オチとして弱いですが、就活生の方々、特にクリエイターには
やりたいことができるかどうか、成長できるのか、自分に合っているのか改めて考えて就活頑張ってください。
日本では転職をいい風に思ってない人が少なくはなってきましたが多いと感じます。それでも合わないと思ったらすぐ行動していいと思います。
年齢、特に20代は一番の強い武器で取り返せないものだと思うのでずるずる考えるより早めのほうがいいと思います。

長文で読みづらかったかもしれませんがここまで読んでいただきありがとうございました。

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