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季節はいつの間にか巡っていて。

親友と箱根に行ってきた。
久しぶりの温泉女子旅。

お昼に新宿を出て、午後の光にさされながらロマンスカーに揺られる。
扉が開くと、東京よりいくらかひんやりとした空気に包まれた。

「うわー!なんか観光地っぽい!!」
そんな当たり前のことを馬鹿みたいに連呼してはしゃぎながら、箱根湯本をぶらぶら歩く。

秋色に斑に染まった山と、キラキラ光を反射する川、観光客で賑わう古い橋。なんだかふっと身体が軽くなった気がした。


お昼を食べて、観光もそこそこにお宿へ。
すぐに服を脱ぎ捨て、浴衣で温泉へ。
一枚一枚、何かが剥がれていくように、
心が身体が軽くなって行く気がした。


翌朝も温泉、二度寝からの遅いスタート。
ふと広い景色が見たくなって仙石原へ向かった。


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見頃は少し過ぎていたけれど、ひかりに透けて淡く輝く芒
見渡す限りの青空と秋色の山々。

あぁ、私いま秋を満喫してる。

ふと深い感動が胸によぎった。


思えばこの2年近く、試験だったり、就職だったり、身体を壊したり。
ゆるりと心を遊ばせて季節を満喫する余裕なんて持っていなかった。

ようやく、地に足をつけて生きている実感と、
大げさだけど人生の谷間を抜けた気がした。


時間は確かに人生に起きる困難な問題を解決してくれるけれど。
そのために必要な時間は思いの外長くて。
そして、その時間の終わりはこうやって唐突にやってくるのだな。

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きっとまだまだ、これからも悩み事はやってくるけれど。

柔らかな秋の光の中で深呼吸したこの日のことを覚えておきたい。

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