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ドラマ『ラストマン-全盲の捜査官-』を振り返って

『ラストマン-全盲の捜査官-』というドラマをご存知でしょうか?

今年の4~6月クールにTBS系で日曜21:00から放送されていたドラマです。先日、最終回を迎えました。

主演が福山雅治さん、主な共演者に、大泉洋さん、上川隆也さん、今田美桜さん、吉田羊さんなど、そうそうたる俳優さんが出演されています。


私は、昔は週に6本も7本もドラマを観るかなりのドラマウォッチャーだったんですが、高校生頃から観る時間と余裕がなくなり、今では観る本数としては平均2本ほど、0本のクールも珍しくなくなりました。

そして今期は、このラストマンのみです。

(お笑いファンの約8割が見てるであろう、”だが、情熱はある”に関しては、オードリーがM-1で準優勝したあたりで離脱しました💧)



このドラマの最終回を見終わり、この今の気持ちを文章として残しておきたい…!!と強く思ったため、記事にすることにしました。
お笑いのことばかり書いてきたこのnoteで、お笑いと関係ないことを記事にするのは初めてかもしれません。。。


⚠️まだ最後まで見られていない方もいると思いますし、これからParaviなどで見始める方もいるかもしれないので結末のネタバレなどはなるべく少なくますが、以下ところどころ内容に触れる箇所があります。不安な方は自衛してください🙏🏻



このドラマは、一言で言えば、バディを組んで事件を解決する刑事ドラマです。結構よくあるやつですね。


今作では、福山雅治さん演じるFBI捜査官の皆実広見と、大泉洋さん演じる護道心太郎がバディを組み、その2人を中心として警察の様々な人物が登場してきます。



この作品が他と違う一番の特徴は、何よりも皆実が視覚障害者であるという所だと思います。

41年前の事件をきっかけに視力を完全に失った皆実さんが、心太郎を自分の”目”として相棒に任命し、2人で事件を解決していくというのがざっくりとした流れです。


皆実さんは目が見えないですが、そのハンディキャップを超えるほどの優れた知性、能力、そして視覚以外の感覚を兼ね備えています。ドラマを見ていて、ところどころ「目が見えなくても本当にこんなこと出来るの??」と思いたくなる場面も出てきましたが、皆実さんなら出来るんだろうな、と思わせられるほどの優れたトップ捜査官です。

例えば、指を鳴らしただけで空間がどれほどの大きさなのかを把握したり、一般の人の何倍もの速度で文章を聞き取ることが出来たり、指で道のりをなぞっただけで大体の地形がイメージ出来たり、、、これらを平然とやってみせるようなとにかく超すごい人です。

そして、そんなちょっとすごい人に相棒に任命された心太郎もすごい人です。
心太郎(皆実さんはシンディーと呼びます)は、警察一家の護道家に養子として迎えられ、誰よりも”正義”にまっすぐで熱い性格です。それが出過ぎてやりすぎな捜査をすることもありますが、悪をゆるさないその精神はすごいなと思わされます。


そしてこの2人は、バディとしての相性が本当に良いです!!(ドラマだから当たり前だという感想は心にしまってください)


捜査でもプライベートでもシンディーを振り回す皆実さん、そんな自由奔放な皆実さんにやいやい言いながらも付き合ってくれる心太郎。正反対な性格のようで、どこか似ている。とても相性バッチリです。

もちろん2人で捜査してるのも好きなんですが、個人的には掛け合いが大好きです。変なことを言い出す皆実さんに心太郎が必死にツッコんでく感じ、コンビみたいだし、友達みたいです。


私が一番好きなやりとりは第1話のラスト、


皆 「まずは2人でインスタでも始めましょうか」

心 「お断りします」

皆 「…………M-1にでも出場し、」

心 「出ません!あなた日本に何しに来たんですか」

皆 「笑笑」



というやり取りです。

これ確かアドリブじゃなかったかな?だった気がします。見てて普通に笑っちゃいました。こんな感じのやり取りが他の回にも結構出てきます。そういうのを探して楽しむのもいいです〜〜😽




もうひとつ、ラストマンには特徴的なことがあって、それは描かれる事件がとても現代社会に合わせたものになっているということです。


普通の刑事ドラマなら、AがBに何かされる→AがBを殺害する、という逆恨みの犯行などがよく描かれると思います。
ただ、ラストマンの場合はここに現代社会への問題提起のような部分が乗っかってきているんです。



例えば、第3話。


※ここから第3話のネタバレあり⚠️



若手俳優が殺され、その犯人を探す皆実と心太郎。途中で、俳優の羽鳥潤が自分がやったと自首してくるのですが、それは実は嘘。本当は羽鳥が主演のドラマのプロデューサーが真犯人でした。

ではなぜ、羽鳥がプロデューサーを庇って自首したのかというと、彼はおしどり夫婦として有名だった一方で、共演者の年下の女優と不倫関係にあり、それが世間に明るみにでるのを恐れて自首したのです。
つまり、彼は殺人よりも不倫の方が自分にとっては重い罪だと考えたわけです。そんな訳ないのに。

有名人の不倫を大々的に報じ、まるで何か重大な罪を犯したようにバッシングされる今の世の中への問題提起です。

まぁこの風潮の善し悪しは一旦置いとくとして、このような私たちの身近にあるテーマに沿った事件を扱っているというのはとても意味のあることだなぁと思いました。


この話以外にも、Instagramをテーマにした回や親ガチャが出てくる回、ネットの誹謗中傷の話など、どれも令和という時代を反映させたようなテーマばかりです。

私も、どの回もとても興味を持って見ることが出来ました。




そして、9話と10話(最終話)。

これはなんかもう圧巻でした。

41年前、皆実さんが視力を失うキッカケとなった事件の真相がこの2話を通して全て明らかになりました。

これはぜひ映像として見ていただきたいので詳細は避けますが、本当に最後のシーンはなんかもう言葉が出ませんでした。ただただ涙しか出ない。なんか私もその場にいるかのような気持ちになりました。
もうちょっと私に語彙力があればこのシーンの魅力を伝えられるのですが、申し訳ないことに私の力じゃ無理なので、とりあえずTVerかParavi見てください!!!それだけです!!!🙏🏻



私は、特に出演者の誰かのファンというわけでもないですが、一視聴者としてこのドラマにすごく惹き込まれ、そして毎週日曜日を楽しみに生きる3ヶ月を過ごしました。

ドラマって面白いなぁということを改めて感じさせてくれる、大好きな作品になりました。


作品自体は一旦終わりを迎えましたが、Paraviなどの配信ではまだまだ流してくれているので、これからも皆実さんとシンディーが恋しくなった時に見返したいなと思います。



お読みいただきありがとうございました!




そして、TBS様、

シーズン2を全力で期待してます!!!🤝🏻




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