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手帳ミステリー SOSEIの手帳3

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手帳ミステリー SOSEIの手帳2|Rukawa.Nagamasa (note.com)

Day 2 to Day 3 響直人

結局前日は先輩のおごりでご飯を食べて帰ってきて終わった。
朝になり、少し冷静になった頭で現状を考える。
目の前の課題は1週間以内に、この手帳に隠されている謎を解くことだ。
ところが、謎がそもそも何かわかっていない。
とりあえず、先輩に謎ってどこにあるんですかとLINEしてみたが、見事に既読スルーされた。

謎を探せる人を探すしかない。 ま、今日は仕事があるから普通に仕事にいこう。そもそも手帳ってよくわからないのでその勉強に夜は使おうか。
うん、今日の予定は大体こんなもんだろう。そう自分の悶々とした気分にけりをつけてシャワーを浴びに行った。

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夕方6時。東京駅近くの大型書店の4階にある文房具コーナーに立ち寄った。システム手帳がたくさん並んでいるコーナーに立っている。
こんなたくさんの種類があることも知らなかった。まず、メーカー棚的には大きく4つくらいの大きなものがあるらしい。一番棚が面積が大きいブランドがアシュフォード。多様なサイズ、二つ折りだけではなく3つ折り、宝石みたいなキラキラしたものまである。女性人気が高そうなタイプ。
そして、Breilio。The手帳みたいなイメージの手帳が多い。かくっとしていてバイブルサイズが似合いそうな手帳だ。そして三つ目。今回手渡された手帳も含まれるKNOXという手帳。今回、先輩に手渡された手帳はNピアスと名付けられたものでミニ6サイズと呼ばれているらしい。値段を見てびっくり。3万円以上もしている。ゲーム何本買えるんだと思っていたが、値段を見て、大切に扱わなければと思った。先輩に返したとき傷をつけていたら怒られてしまうかもしれない。

見本の手帳に挟まれている手帳の説明を見ると、この手帳のこだわりが書かれていた。このKNOXというメーカーの他の手帳を見ると、それぞれにこだわりのある面白い形をしている。が、基本的に高い。自分ならまず選択肢から外れてしまいそうだ。ま、そもそも、こんな高いもの買わないと思うが。しかし、他社のものも含め革製品というはひんやりする手触りでも温かみというかやさしい手触り感がある。

昨日、先輩から受け取ったものは今見本のものよりも手になじむ感じがあった。使い続けていると愛着がわくものなのかもしれない。ちょっとだけ手帳に興味を持ってきたが、手帳用の紙類を見て、またびっくりした。とにかく数が多い。サイズ別、メーカー別にいろいろな紙が並べられている。手帳が好きな人たちはこの中から何が欲しいか決められるのだろうか?

正直、自分はノートは100円で購入できる大学ノートで十分派だ。会社で高級そうなノートを使っている人もいるが、よくわからない。この手帳を詳しく調べても謎についてわかりそうなことはなさそうだ。やっぱり、謎はこの手帳の中身にあるようだ。ま、そりゃそうだろう。

さて帰ろうか。1階まで下りていく。1階は新館が並ぶコーナーだ。ビジネス書や人気の小説などが並んでいる。そういえば、ミステリー小説でこれと同じケースなんてないのかな。。
検索端末が空いていたので、「手帳 謎」と検索してみた。

  • システム手帳Style

  • 趣味の文具箱など実用書 といった、文房具のムックが何十件と並ぶ。

とにかく下のほうにスライドすると黒革の手帳シリーズが出てきた。たしかに、これは聞いたことがあるが、どんな内容かはしらない。

最後に、『ミステーショナリー 手帳があなたの謎を解く』 という本が出てきた。2階に在庫があるらしい。

どんな本なのかよくわからないが、とりあえずこの本を見に行こうと思った。2階に上がって棚番号を探したが、なかなか見つからない。一つずつ探していってやっと見つけた。小さい本だ。世界中のミステリー小説やミステリー映画に出てきた手帳が特集された本。あの刑事が持っていた手帳はこれとか、あの探偵はこの手帳を使っていたというようなものだった。

その中に、「なぜ探偵は手帳を持つのか」というコラムが書いてあった。ここが気になったので、この本を買って帰ることにする。1600円。この経費は先輩に請求できるのかな。
2日目はこれくらいで終了した。

そして3日目。事件が起きる。 手帳がなくなったのだ。

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先輩から手帳を預かって3日目だというのにほとんど手掛かりがない。今日は仕事前にちょっと早く起きて手帳の中身をじっくり見てみようと思った。

カフェに入り、場所をとるために手帳をおいてカウンターに向かおうとすると、急に電話が鳴った。こんな朝早くに電話が来るなんて珍しい。しかも会社の先輩だ。カフェの内部で出るのも失礼だと思い外に出る。風邪で休むという連絡。こんなのSlackでくれれば十分なのに、まめなところはさすがだなと思いながら、席に戻ろうとすると、あったはずの手帳がない。

ほんの1,2分なのに。

まめな会社の先輩から、昨日会った大学の先輩の顔に頭の中のイメージが切り替わる。大学時代に何度かあった、悲しそうな顔。また先輩の期待を裏切ってしまうかもしれない。

隣の人にここにあった手帳知りませんですかと聞いてみるが、何も知らないという。スタッフにも聞いたがわからないという。
本当に困ってしまった。もし何かわかれば連絡が欲しいと伝えたのだが、やんわり断られてしまった。アルバイトの人が多い中でたしかにむずかしいだろうが、、ここお店のスタッフがせめてものたよりなのに。。

でも、盗んだとしたらわざわざここに戻ってくるわけないか。近くにいるかも、とりあえずこの辺りを回って探してみよう。そう思って、カフェを出ることにした。
もちろん、そんなやつを見つけることはできなかったのだが。


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手帳ミステリ SOSEIの手帳4|Rukawa.Nagamasa (note.com)


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