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小説 万テチョライフでレベルアップ~よりそう Season2 ~ 40

プロジェクトの説明を終えると、結城さんは「なるほど」といって、目を閉じた。

息をのむ男3人。

「なるほど」もう一度言う結城さん。

「質問がいくつかあるのですが」ちょっとゆっくりな調子で話し始める。

「手帳をつかうのは集中のきっかけに使う想定ですか、集中し続けるときも使う想定ですか?」と真面目な口調で質問する結城さん。

なぜかだんだんみんな顔が近づいてきている。

「なるほど。いい質問ですね」東郷先輩。

「オフラインで集中するということがメインなので手帳で完結することをメインで考えていました。」赤杉先輩。この辺の説明のうまさはさすがだ。

「なるほど。そういうことであれば基本的に大きいサイズの手帳、もしくはノート、ルーズリーフみたいなものが良いかもしれません。

雲川さんがお持ちのミニ6サイズというのは小さくて持ち運びに便利なタイプですが、文庫サイズ位なのでたくさん書こうとするとページを変えたりする必要がなんども出てきてしまいます。そのタイミングで集中が途切れてしまうかもしれません。

たくさん書ける大きいサイズということになると、システム手帳の場合はA5サイズというのが一般的に一番大きいサイズになります。」そういって身近なA5サイズの手帳バインダーを取って渡してくれる。

手に取って「なるほど」とサイズ感や重さなどをチェックする東郷先輩。

「手帳だけではなく、ノートやルーズリーフといってくれた理由は何ですか?」赤杉先輩。確かに手帳だけではなかった。本当に頭の回転が速いなぁ。

「システム手帳の場合はA5が一番大きいのですが、ノートであればA4サイズまであるので、例えば勉強でたくさん書きたい場合などはそちらの方が便利かなと思いまして。ちょっとお待ちください。」そう言ってちょっと離れてA4、B5サイズの革のルーズリーフバインダーを持ってきてくれた。

受け取った赤杉先輩は「確かに大きいですね。勉強にはこっちの方がいいかも。」

「あとは使う場所かもしれないですね。」何かを言わなきゃと考えた結果出た言葉。

「どういうことだ?」東郷先輩が聞く。

「どこで集中したいかというところです。家であれば大きいものがいいかもしれないですけど、カフェとかだとそこまで机が大きくないので、どうしてもA5くらいかなぁと思います。」と、自分なりの話をすると

「そうだな、俺も外回りするときのノートはA5使ってる。PCと一緒に使うならA4はデカすぎるかもな。」と赤杉先輩。用途的にはそうだけど、PCと一緒に使うなら集中できていない気はするけど、そこは置いておく。

「そうですね。システム手帳は持ち歩くものというところが条件になっています。それでできたバイブルサイズで、それよりもワンサイズ大きいA5が一番大きいサイズですね。」と説明を加えてくれる結城さん

「なるほど」といって3人少し黙り込んでしまった。



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