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小説 万テチョライフでレベルアップ~よりそう Season2 ~ 42

手渡された真四角の手帳。青と緑を足したような濃い色。こまかい毛のような感じの線が引いてあるのかと思って触ってみると少し柔らかい弾力がありそうな革。

「革の表側は職人が専用の金タワシでわざと毛羽立たせるような加工がしてあるんですよ」と教えてくれる。

「へぇ。これは国内のタンナーさんなんですか?」それとなく聞いてみる。タンナーって言葉、最近覚えた。(革をなめしたりする人。。のはず)

「いえ、この革はイタリアの職人の手によるものですね。この前、隆史さんが購入したのはPLOTTERでもう一つ有名なリスシオというタイプで、こちらはつるつるなんですが、今持っていたただいているプエブロは少し柔らかくて、やさしい印象ですね。使っている間にだんだん艶は出てくると思いますが。」

「なるほど。この真四角はおもしろいですね。確かに大きすぎず、でもかけるスペースはしっかりありそうな。」

「そうなんですよ。ただ、弱点が一つありまして。」と、ちょっと声のトーンが下がる結城さん。

「このサイズはPLOTTERのオリジナルになるため、リフィルの種類が少ないんです。リングサイズ的にはバイブルサイズとか、アシュフォードさんのHB×WA5のリフィルも入るのですが、それよりも横幅が大きいサイズなんですよね。なのでペンホルダーとかもないというのが。。。」

「そっかー。たしかにペンホルダーとかはほしいかもしれないけど。自分の場合は、向こうの手帳に万年筆はセットしておきたいんで。今使っている手帳もリフィルそんなに使ってないしな。」というと、顔が明るくなる結城さん。わかりやすい。

「もしよろしければ、いくつか在庫あるので、見てみますか?一つ一つ印象違うと思いますよ。」

「ではお願いします」と、頼むと同時か、いや、きっとそれより前に展示スペースの下にあるストックスペースを空け4冊ほどの箱を取り出してくれた。プロッターのオレンジ色の箱ではなく、限定のためか真っ黒の箱だった。

「これが一つ目です。」といって見せてくれた。確かにサンプルで見せてもらったのと印象が違う。ちょっと白みがかっているか。

「展示していたのは何日もライト当たったりいろんな人が触っていたりするので、少し経年変化していますね。じゃ、二つ目です。」

そんな話をしながら、三つ目を見せてもらったとき、

「あ、これ、いい。これにします。」4つ目を見せてもらう前に、なんかピピっと来たものに出会ってしまった。

「えっ」驚いたの結城さん。そりゃそうだ。準備してくれたものを最後まで見ずに、決めてしまう奴なんてそうはいないだろう。

「相変わらず、決めるの早いですね。」笑ったように言う結城さん。

「えー、なんかこの縞の入り方がなんか海のような感じがして、きれいだなと思ってしまいまして。でも、一応4つ目も見せてもらってもいいですか?」 と話す。

「そうですか?」

みせてもらったけど、結局3つ目のものに決めた


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