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2023年MMAの振り返り

2023年のMMA振り返り。
今年はMMAプロデビューを目指して4戦試合した。結果は2勝2敗で、総戦績4勝2敗1分。

勿論全勝でそのままプロの世界に突入したかったがそんな舐めた態度でやっていける訳もなく、むしろ勝ちだけでなく負けを通しても大切な事を学ばされた。

そこで感じた喜び、悔しさ、学びをここに書きたいと思う。



2023年1戦目は3月に、アマチュアDEEPで行った。

勝者


相手は、今日本格闘技界を賑わせるボンサイ柔術の選手だった。
柔道ベースの選手で、詳しくは知らなかったが戦績的に格上の選手だった。
結果は3-0の判定勝ち。
蹴りで攻めながら、相手の得意な投げで何度も投げられるもスイープし上を取って攻め続けた事がポイントに繋がった。
相手が上手く、有利なポジションを取っても中々極めまで持って行かせてくれなかった。
「ハイレベルな試合だったね」と周りに言ってもらえたが、とても課題の残る試合だった。
自分の得意なハイキックに頼り過ぎて、落ち着いて削っていく試合ができなかった。
元は「ローで相手のダメージを蓄積させて、完全に下に集中した時にハイで倒す」という作戦だった。
ハイにこだわり過ぎた為に重心バランスが雑だった事も、投げられた原因の一つだった。
父からは「気持ちが焦って流架の良い所が出せていなかった」と言われた。
課題が多くあまり素直に喜べない試合だったが、大きな学びとなった。



2023年2戦目は5月で、これもアマチュアDEEPだった。


相手はまたもボンサイ柔術で、しかもブラジリアン柔術茶帯(少し前に黒帯に昇格)、10戦ほどMMAで戦って全て1本勝ちを収めているブラジル人。
超格上だった。
しかも、僕は基本61kgのバンタム級で試合するが、今回は減量無しで1階級上の69kgフェザー級で参戦した。
僕の所属するジムSPLASHの代表木部さん(アマチュアDEEPの主催もしている)も「まぁ強すぎるけど、やってみな!」というテンション。
これだけ格上だと負けても失うものは何も無いし、むしろ勝てば大金星。
ただ、試合の1日前に風邪で寝込んでしまった(笑)
丸一日寝て動けるまでには治り、本調子ではないもののしっかりリングに立つ事ができた。
結果は、当たり前の1ラウンド一本負け。
しっかり実力で負けた。
気持ちはとても安定していて、打撃の距離感もとても良く、このままジリジリと攻めていけばもしかしたらあるかもしれないと思った矢先、軽く放ったストレートで組まれ引き込まれないように対応していたら瞬時にテイクダウンに切り替えられ、そのままマウントにバックと取られ、バックチョークで一本負け。
この試合で感じたのは、自分の未熟さよりも、相手の強さに対する興奮だった。
相手は幼少期から柔術を続け茶帯を巻く若手MMA選手。
こんなに強くなるんだと。自分は空手はやっていたが柔術は1年の素人。それにしても同じ世代の人間にこんなにボコられるのか、という興奮。
歴で負けたのだから、自分も歴を積もう。それだけだった。
とても良い経験をさせて貰った。
普通例えば柔術の大会などで、茶帯と青帯(僕は青帯1年)が戦うなんてあり得ない中、
アマチュアと言えど、公式戦で組んでもらえたのは本当に貴重な一戦だったし、それだけ期待して貰えている事も嬉しかった。



MMA3戦目は8月。DEEP NAGOYA IMPACTに出場。


プロとしてではなく、プロマッチの前の前座アマチュア試合として参戦。
相手は同い年の打撃派ファイター。僕と同じ空手をベースにしている。
結果は2ラウンド腕十字で一本勝ち!
メンタルも試合の流れも最高だった!
初めはお互い様子見の打撃戦。僕はハイキックで自分の距離感を作り、有効打を当てながら進めていった。
2ラウンド、相手が打撃の流れでクリンチのようなタックルを仕掛けてきたのを躱し、バックを取って寝技に持ち込んで腕十字を極め一本勝ち。
会場全体に家族や友達、ジムの仲間の歓声が響いて大興奮。
プロイベントの雰囲気も体験できた最高の一日だった。





2023年最後の4試合目は9月で、アマDEEPに出場。


結果は2ラウンド一本負け。
相手はアマ修斗トーナメントの優勝経験を持つ、打撃寝技なんでもできるファイターだった。
代表の木部さんが「流架と彼の試合観てみたい」と言ってくれていた一戦だった。
1ラウンド目は、上と下が入れ替わる寝技の攻防で、途中から僕がスイープをしてマウントを取って有利に攻めた。
しかし2ラウンド目に突入して打撃の攻防で、僕が中途半端に出したバックブローでバックを取られてしまい、そのままチョークを取られてしまった。
1ラウンドを有利に進めて、勝てると確信していた相手だっただけにショックが大きかった。
沢山の失敗がこの試合にあった。
一言で言うと、舐めていた。
8月にDEEPで勝って「行ける!」とそのまま勢いで9月にエントリーした。
減量はいつもと比べて適当で、絞れた強い体よりも、計量をクリアすることだけを考えた食事と運動メニューだった。
計量後はいつもよりも気をつけず、試合前のウォーミングアップも十分にしなかった。
試合直前にやってきた緊張に圧倒されつつリングに上がり、メンタルも整わずに戦いのゴングが鳴った。
思った以上に疲れている自分に焦り、いつも練習では使わないバックブローを出した。
恥ずかしい程残念な試合だった。
もちろんバックを取られた後は無知の故に取られた一本だったが、全体的に舐めてかかったので痛い目を見た。プロデビューもこの一戦で遠ざかった。
当然の事だが、自分は才能で余裕こいて勝てるような奴じゃないと学んだ。
アマチュアであろうが一戦一戦真剣に準備して、毎日真剣に努力して臨む。
この心を失った。
自分は緊張がない状態よりも、緊張の中で心を静かにした状態がメンタルとして強い。
そして自分は当たり前だが全然まだまだ。
5月の負けと違って、同じ階級の、勝てると思った相手に負けて、プライドが折られた一戦だった。
悔しいが、今思うとしっかりと経験すべき負けだった。



以上が、今年2023年のMMAの流れ。
来年2024年は一戦一戦を大切に、確実に勝利を重ねてゆく。
「これに勝てばプロに」などと“邪念”は捨てて、拘らず、しかしプロデビューを目指して戦う。
今年得た学びを糧としながらも、やはり悔しさを抱えたまま今年を締めてしまうことになったので、来年は自由に暴れて鬱憤を晴らしていきたいと思う。

乞うご期待!😁

左から、弟、父親、僕












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