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美的感覚 2007年9月16日

私は良くわからないものがすきなのだ 
抽象的なもの、何か分からないけど感覚でしか捉えられない、
でもその感覚が迫ってきたときに
からだ全体にびぃんと何かが走るような
そんなものがすきだ。

言葉だと一つで終わっちゃう概念が、
絵で表すとすごく沢山の種類で表現される。
一緒に行った某省庁の官僚は、
「絵は良くわからないからはっきりしている写真のほうがいい」
とおっしゃっていたけども
私は良くわからないものの方が実はものすごく忠実で
抽象画といわれるものほど実は
ものすごく具体的なんじゃないかと思った。

絵は、ものすごく抽象的な部分をものすごく具体的に表してくれる。
言葉では表現できないけども
「ああ、これ、これ!」みたいな細かい感覚や感情を
うまいこと表現してくれる。
なんともいえない、言葉じゃどうにも表現しきれない
ヒトの奥底にある部分を
すくい取ってくれるような作品を見ると、
悲しいような切ないような 
でもそれが美しいような
そんな気持ちになる。

「崩壊感覚」がテーマの展覧会を見に行った。
こういうの、大好き。
その寂しげで荒んだ切なげな表現が
こころに直に訴える何か たぶん切なさ 儚さ

「崩壊」という言葉は決してプラスのイメージではないけれども
どうして美しいと思うんだろう。
切なくて愛おしい。
人間の美の感覚って不思議。

「感覚を捉えるものを作り出す」
1つの目標だなぁ。


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※この記事は、2007年9月16日の日記を転載したものです。

※ヘッターの写真に使わせてもらった絵は、すべて折り鶴でできています

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