耳鳴りに捧ぐ


傷跡に染みた音楽が
耳鳴りになって取り憑いた
喉元で泳ぐ言の葉が
神様になって響かせた

愛憎と称賛を織り交ぜて
煮え立った感情をぶちまけて
傲慢に弾丸を打ち込んで
捻くれたワンチャンでストレート

バグって 歪んで そこから跳ね返せ
祈って 遊んで ナイフで斬り付けて
祈って 恨んで 傷から喚び出して
涙の数だけ 世界を壊していく

心臓に飼ったライフルが
夕飯を求め噛み付いた
血管で踊る痛覚が
燃料になって駆り立てた

隔絶と承認を欲しがって
枯れきった錠剤を飲み込んで
ありふれた文言を消し去って
解き放つ拳銃とグレネード

聴かせて 効かせて 耳ごとかじらせて
Clap 喰らって 加えて爆破して
奥の手 塞いで 全てをつぎ込んで
失くした分だけ 心を燃やしていく

愛憎と称賛の後始末
冴えきった劣情を巻き込んで
錠剤で狂乱を付け足して
届けるよ ワンチャンのストレート

愚者って 嗤って ここから巻き返せ
呪って 踊って 命を吹き返せ
貴方に もらった 光で斬り付けて
壊れたとしても 何度も壊していく

傷跡に贈る音楽が
災害になって駆け抜けた
喉元に残る感覚は
何者になっても治らない

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