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【妄想話】太郎・34話

「太郎・第34話」

3人は鬼ヶ島につきました。
赤鬼を見つけます。
そして、おばあさんも見つけます。
おばあさんを連れ戻し、おじいさんと末長く仲良く暮らしてもらうために鬼を退治をします。
桃太郎とサル役の龍太郎、キジ役のおじいさんが鬼に向かって走りました。武器は何も持ってません。
そして手を上げて、「ワー!」と言いながら走ります。アホです。

強い。強かったです。
3人は全く歯が立ちません。
鬼がと言うよりも、おばあさんがです。
特におばあさんは、おじいさんをコテンパンにやっつけてます。
桃太郎と龍太郎とおじいさんは命からがら鬼ヶ島から逃げ出し、おじいさんの家まで戻ります。
桃太郎が肩で息をしながらも口を開きます。
「それにしても、…ハァハァ。強かったね。」
同じく肩で息をしているおじいさんが口を開きます。
「ハァハァ。…あぁ。特にばあさんがな。」
龍太郎も両手を膝に置き、口を開きます。
「ハァハァ。俺なんてズボン脱がされて、お尻ペンペンされたわ。」
おじいさんは、ゆっくりと腰を降ろしながら、
「ワシ何をされたかわからんけど、気がついたら丸くなって目を閉じていたぞ。…しかし人数では勝っていたのに何故負けたのじゃ?イヌ役いなかったからか?」
桃太郎もその場に座りました。そして、
「イヌ役たしかにいたぞ。」
おじいさんはひとりずつ指を刺して言います。
「いいや。いなかったぞ。ワシがキジ役で龍太郎がサル役。そしてお前さんが桃太郎じゃ。…ほら、イヌ役いないわい。」
桃太郎はバナナチップスを一口かじりながら遠い目をして答えます。
「イヌいたぞ。鬼ヶ島からみんなで、シッポ巻いて逃げてきただろ。」


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