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【妄想話】太郎・33話

「太郎・第33話」

「あの時、桃の中から取って警察に届けた?」
龍太郎は興奮して声がうわづります。
「うん。そうだよ。」
「お前さん、あの桃太郎か?」
おじいさんは興奮して声がうわづります。
「さっき言ったやろ!そうやって。」
「…。そうかそうか。よくきたの〜」
おじいさんはそう言い桃太郎の身体をベタベタと触りまくります。
「ちょ。ちょっと、そんなに触るなよ。気持ち悪い。」
「す、すまん…」
桃太郎はおじいさんから離れます。
「とりあえずだ…」
龍太郎とおじいさんを交互に見ます。
「おばあさんを連れ戻すために鬼ヶ島へ行こう!」
「ワシらで大丈夫か?」
おじいさんは眉を下げます。
「俺もまだ子供やし…」
龍太郎も眉を下げます。
不安げな発言も桃太郎は大きな声で跳ね除けます。
「大丈夫。大丈夫。動物でも倒せたから。
え〜と。連れて行った動物は犬と猿とキジやったかなぁ。」
桃太郎は考え込む。
そこにおじいさんが威勢よく手をあげる。
「じゃ、ワシはキジ役。」
龍太郎が我にかえる。
「あっ、取られた〜。じゃ、サル役でいいわ。」
「犬役いないなぁ…つーか劇するんちゃうから!
鬼ヶ島へ鬼退治しておばあさん連れ戻すぞ!
おぉ!…あっ、きびだんごないから、そこらへんのせんべいでも食べてて。」

こうして、桃太郎と龍太郎とおじいさんで鬼ヶ島へ鬼退治に行きました。


つづく

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