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君のCyberpunk 2077は輝いているか

先日、CD PROJEKT RED(以下 CDPR)よりある声明動画が発表された。
それは下記のような物だ…

共同設立社のマーチン・イウィンスキが話すのだが…
内容を雑に要約するとこうだ

・本当に申し訳ない(某ロボットスーツ風)
・全部上の連中の命令だから、開発メンバー責めないでね!
・思ったより旧世代機ゴミすぎてだめだったわ…
・Day1パッチでなんとかなると思ってた時期が私達にもありました
・てかやっぱテレワークじゃ思ったように開発できねえわ!
・ちゃんと修正予定表作ったから、見ろよ見ろよ!
・俺達の戦い(最適化とバグ修正)はこれからだ、応援よろしくな!

大体こんな感じ(大嘘)
ちゃんとした内容を知りたい人は実際に動画をみて貰えればお分かり頂けるだろう。

タイトルなし

見て分かるように、この声明には多くの人が賛同しており、あまり否定的な意見は少なく思える。
だからこそ敢えて言いたい…

もっと怒れ!
詐欺師の言うことをいつまでも信用するな


1、繰り返される延期の数々

Cyberpunk 2077は当初2019年のE3にて、2020年4月16日に販売予定であるとキアヌ・リーブスを用いたプレゼンにて大体的に発表された。

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だが、この発表を見て自分と同じような重度のゲーマーなら、嬉しい反面、誰しもがこう思ったのではないだろうか…

”どうせ延期される”

なぜこう思ったかはやる気が出れば別の記事に書くが、簡単に言うと延期が起こりそうなパターンがあり、物の見事にそれに合致していたからだ。
そして、この予想が外れて欲しいという思いも虚しく、現実は下記の通りである。

怒涛の3回連続の延期コンボ!!!

こんなの初めてだよ…たまげたなぁ…
しかも一番衝撃なのが、マスターアップ宣言した後の掌返し!
冗談抜きでこんなことしたの昨今のゲーム業界ではCDPRだけじゃね?

2、嘘で嘘を塗り固めた言い訳

そもそもCDPRが脚光を浴びるようになったのは、ひとえにThe Wither 3での成功が大きい。
だが、そのThe Wither 3ですら2回の発売延期を行っており、その際には
下記のようなコメントをしている。

同社のスタッフ名義でファン向けに公開されたメールでは,「開発の最終段階に入ったものの,まだ納得のできるものに仕上がっていない」と明かし,2度にわたる延期については,「甘い見積もりで発売日を早くから発表し過ぎていた」としている。

全く同じこと繰り返してね?
それどころか「甘い見積もり」とやらで2回延期してたのに、それを上回るっていうのは、改善する気が微塵もないってことだよねこれ…

そして何より問題なのが、ゴールドマスター承認の虚偽報告である。

基本的に開発会社がこの報告を行い、それ以降の延期をする事はない。
というよりもするメリットが無いのだ。

そんな事をすれば再度発売が延期となり、ユーザーの信頼を失うのはもちろんの事、販売に合わせて動いていた広告関連の日付修正、ディスク制作工場の予定再調整が入り、余計に金を使う事になる。

そんなデメリットしかないような事は、CDPRも流石にしないだろうと、誰もがこれを信じ、日本語ローカライズ担当者も下記のようなツイートをするほど。

だが二週間後には…

Could have been 優秀じゃね!?

そしてこれに対する本社側の言い訳が下記ある。

ゴールドとはゲームの準備が整い、最初から最後までプレイでき、すべてのコンテンツが収録されていることを意味します

早い話が言ったもん勝ちであり…
「わりい、お前らのゴールドと俺らゴールドって意味違うんだわ!」
というわけである。

流石にユーザーをなめすぎじゃね?

そして販売から一週間でさらに化けの皮が剥がれ始める…

虚偽の発言および/または誤解を招く発言を行った。
大量のバグのため、『サイバーパンク2077』が現世代のXboxあるいはPlayStationのシステムで実質上プレイ不可能である。

そう、販売直前までPS4やXbox Oneでの動作環境についても問題ないと投資家達に説明していたのだ。
そうした代償が訴訟問題とPSNで始まった返金騒動、そして…

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"konozama"

The Wither 3で蓄積していった信頼が一気に崩れ去る瞬間である。
そして、ついには競争・消費者保護庁(以下 UOKiK)までが動き始める…

UOKiKはCD PROJEKT REDからの説明を待ち、その後どのように進めるかを決めるとしている。UOKiKの判断によっては、企業の前会計年度の収入の最大10%までを罰金として科すことができる。

どうしてこのようなことになったのか、それは政府の支援金を受けていたゲーム企業だからだ。
15年前まで無名だったCDPRがこれだけ成長すれば、政府としても嬉しい限りだし、是非とも自国経済の発展に努めて欲しいと思うのは当然だ。

UOKiKに罰金を科せられたらたまったものではない…
慌てたCDPRがとった行動が、冒頭の声明動画を公開するである。
だが、発表されたロードマップをよく見て欲しい。

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”雑すぎじゃね???”

これを見て「なんていい会社だ!」なんていうゲーマーもいるが、目かっぽじってよくみろ!!!
日付すら入ってない予定表になんの意味があるのか、こんなの後からいくらでも言い訳ができる材料を公開しているだけだ。

動画では耳障りのいい言葉を並べ立てているが…
詰まる所、UOKiKに首根っこ捕まれたので、慌ててそれっぽいの予定表を作ることで、「慌てんな!ちゃんと対応するって!」っと罰金を逃れるために取り繕っただけにしか思えない。

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3、騙されたと認めない人達

これだけ詐欺まがいな事を散々やってのけた後、Cyberpunk 2077は発売されたわけだが…
如何せん、これだけ問題を起こした会社にちゃんと怒る人がゲーマーには少ない気がする。特にPC版ユーザーに!
自分が見ている範囲では優しい寛容な心の持ち主が多いだけなのかもしれないが…

「PC版は上手くいった!グダグダいってるのは家庭用ゲーム機を買った人達が騒いでるだけ」
「現場の開発者達はきっと大変な思いをして制作してくれたんだから」
「最高のゲームをつくってくれたから別にいいじゃないか」

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金払ってゲームを購入するゲーマーだからこそ、確証バイアスに陥いりやすくなっているため、よくよく考えてほしい…
たまたまPC版が家庭版よりマシな動作をしただけという事を。

詐欺まがいな事しても「ギリギリまで頑張ったけど無理でした」とか、「こうなるとは思ってなかった」とか嘘でも言い訳をして、「長くパッチ出してちゃんと修正するから」と言っておけば、勝手にファンが良いように勘違いしていい会社だと思ってくれる…

じゃあ次もなんかあったらこの方法でいくか!
売り逃げしとけばとりあえず儲かるし(・∀・)

CDPRから見ればこう取れてしまうのだ、なんてチョロいカモなのだと!

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4、客観性を奪う推し

この「Cyberpunk 2077」について、傑作とか名作とか褒め称えてる人達に関してだが…
申し訳ないが、それは基本的にサイバーパンクというジャンルが好きという色眼鏡がかかった状態で見ているだけでしかないように思える。

人間だもの、好きなジャンルになれば評価は甘くなる。
街を歩いてるだけでも、車を乗り回しているだけでも、サイバーパンク感がある街というだけで、何もかも楽しくなるだろう。
その世界に触れているだけで、プレイヤーとして存在できるだけで、神ゲーだと思えてくるだろう。

しかし、それは正当なゲームの評価ではない!
ただの雰囲気に浸っているだけだ!

ほんとうにゲームが好きなら、外見だけでなく中身も見てから判断しろ!
戦闘システムやUIデザイン、操作性の良し悪しや、物語の導入やテンポ、難易度、魅力的なキャラクター、全てをひっくるめて考えろ!

それを踏まえて冷静に見つめてこのゲームを見てみると、現段階では余り称賛していない人達のレビューの方が、このゲームの的を射てると思える…

雰囲気は最高だが、荒削りな未完成ゲーム

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5、悪しき流れを断ち切れ

誇大広告を行い、派手なPVを作ってはユーザーを魅了し、予約だけでゲームを売りさばき、未完成だとばれると後は適当に謝って、パッチを垂れ流す。

ゲーマーなら、この経験を過去に何度も経験をさせられているはずだ…
ゲーマーだからこそ、この手法は純粋なファンを消費していくだけで、決してプラスにはならない悪手だと知っているはずだ…

近年だけでも何個も見てきただろうPV詐欺というものを…
そしてそこで失った信用はすぐに戻りはしない。

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そして、この詐欺行為の末路も見えているはずだ。
何個もいいお手本の会社が国内にも国外にもいるのだから…

だからこそ、CDPRに対して、ちゃんと怒り、失望し、目に見える形で伝えるしかない。レビューでもいい、株を売り払うでもいい、人は痛い思いをしなければ何も学ばないし、なにも変わりははしないのだから。

そういう意味では「投資家からの訴訟」、「ポーランド消費者庁からのガサ入れ」は結果的にいい怒り方なのかもしれない。
しかし、今回はたまたま投資家達と利害が一致していただけ!

ほんとにゲーマーを大事にしてくれる会社になって欲しいなら、行動を起こさなければならない。

”怒れゲーマーよ”

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