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雅体文字@王超鷹

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王超鷹老師が長年研究している「雅体文字」に関するエッセイを翻訳・編集しています。 王超鷹(Wang Chaoying おう ちょうよう) PAOSNET(上海)前首席代表、文化研…
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2021年12月の記事一覧

雅体文字Ⅵ|鳥を雅(みやび)の象徴と考えた中国古代の人々

雅体文字Ⅵ|鳥を雅(みやび)の象徴と考えた中国古代の人々

                             王超鷹essay

鳥と雅体文字

相思鳥(ソウシチョウ)

雅体文字は、一画一画が独特の曲線で描かれ、その曲線は鳥や魚、草木など自然の紋様を一角として描いています。その中でも鳥の容姿を表す曲線が多く使われているのが特徴です。

雅体文字は、貴族諸侯の「品格」をあらわす文字として使わていましたが、中国最古の文字である甲骨文字や金文文字が「読

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雅体文字Ⅴ|「詩経」から美しい言葉を選び名を授ける

雅体文字Ⅴ|「詩経」から美しい言葉を選び名を授ける

                                                                                                          王超鷹essay

詩経から名を選ぶ 私(王超鷹)は、文化研究者を名乗っているためか、中国の知人から新生児の名付け親を頼まれることが多々あります。そうした時、雅体文字で詩経の詩をイメージし

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雅体文字Ⅳ|王超鷹による詩経「関雎」全詩の雅体文字デザインと中国古代詩の修辞法について

雅体文字Ⅳ|王超鷹による詩経「関雎」全詩の雅体文字デザインと中国古代詩の修辞法について

                             王超鷹essay

詩経の【風】【雅】【頌】中国最古の詩集である詩経(しきょう)は、中国詩歌の源でもあり、BC12世紀~BC6世紀の約600年間、黄河流域の周王朝や諸国で歌われた詩が305編集められています。

孔子(BC551~BC479)が、詩経を風(ふう)・雅(が)・頌(しょう)の3つに分けて整理してまとめました。

【風】
「国風」

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